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鳥取から舞い戻った医師
「新井さん、内科の津崎と申します。大丈夫ですか?」
翌朝、有紀さんは目を覚ました。
津崎先生、片平先生は居られますか?
ええ。
風邪でそんなことを…。すみません。片平先生
いえ。と言いつつ、片平医師はそれを彼女の本心と気付いていた。
津崎医師と別れ、片平医師は医局でその件についてずっと考え込んでいた
(導眠剤を処方するべきなのだろうか?)
お前はまじめなやつだな。
や、山中先生。
精神科の山中と言えば、山中人志医師のこと。
確か、地方の分院で勤務していたはずだ…。
金髪に髭のその医師は髪を黒に戻していた。
本院勤務ですか?
誰だと思ってる? 精神科の山中だぞ。
そうじゃないですよ。院長に反旗を翻してたじゃないですか。
紆余曲折あったが、鳥取分院で教授にまでなった。
院長選挙に殴りこむつもりだ。
僕はこれがあるから教授になりたくないのだ




