(7)再会
今回も短いです。
「お前俺を覚えているな?」
サラは思わず顔を歪めた。
「・・・ええ。覚えていたくはないのですがしっかりと
覚えています。で、何の用です?」
「そう嫌そうな顔をするな。まず俺の名前はリアム。
お前の名前を教えてくれ。」
リアムと名乗る男はそう言ってきたがサラは教えた
くなかった。
「嫌です。何で身元もわからない人に名前を教えな
くてはならないのですか?」
それを聞いたリアムは苦笑して言った。
「そんなにつんけんするな。俺の身元に関しては
大丈夫だ。自分で言うのもなんだがな。さぁ教え
てくれないか。」
(・・・しつこい)
サラはそう思って仕方なく名前だけ教えた。
忘れているかも知れないが、サラは一応
オルルッド伯爵の娘だからだ。
「・・・サラよ。」
「そうか。サラというんだな。・・・さてもう日が
暮れるな。そろそろ失礼しよう。サラ、また
会おう。」
リアムはサラに背を向けて歩き出した。
(あいつっ・・・何しにきたのよぉっ!!)
サラはそう思った。
まあ強いて言えば名前を聞きに来たのだろう。
サラはぷりぷりと怒っているが。
しばらく怒りは静まらずにサラは怒りながら
家へと帰った。




