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FID - 2 「遊園地の子供達」

[11.03.2004]閉鎖後の遊園地内で発見された社長の書類


9月16日配布予定の書類

ここ2週間の間ここ(ページが切り取られている)遊園地周辺に住んでいる人々からの苦情が殺到している。

今日も5件の電話が入った。

どうやら彼らがいうには子供達の笑い声や叫び声が四六時中聞こえるそうだ。

我々はこのような声は聞いた事がないし、閉鎖後の園内で子供がいるはずもない。

警備体制が甘かったのだとすればそれは我々側の問題だが、何故立ち入り禁止と書かれた場所に自ら侵入する子供達が後を絶えないのだろうか。

それにここは過去にジェットコースターの事故で約20人程の死傷者が出た場所だ、一体何を考えているのだろう。

従業員諸君は子供達を見かけたら私に知らせた後、即時に対処するように。


9月20日配布予定の書類

昨日、園内東側のメリーゴーランド周辺を警備していた従業員二人が犯罪の被害に遭った。

ショーンとダニエルの二人だ。

ダニエルは腰を抜かしながら事務所へと逃げ帰ってきたが、どうやら酷い錯乱状態のようだ。

両手足をブルブルと震わせながら多弁症のようにブツブツと独り言を呟いている。

彼が言うには園内で子供を見つけたようだ。

しかしその子供にショーンが歩み寄り、「帰れ」と脅すとその子供はニヤッと笑みを浮かべ、直後にショーンの身体が粉々に飛び散ったという。

恐らく恐怖で幻覚か何かを見たのだと思う。

ショーンが粉々に吹き飛んだのなら肉片や血が辺りに飛び散っているはずだ。

警察は彼を行方不明者という事で捜索しており、ダニエルは精神病院に収容された。

従業員一同、気をつけるように。


9月30日配布予定の書類

今朝になってまた一人従業員が亡くなった。

とても優秀だった男、ウィリアムだ。

彼は早朝5時頃私に「子供を発見し、後を追う。」と無線を入れ、追跡を開始した。

しかしそのまま彼が戻ってくる事はなかった。

この件についても警察は行方不明者という結果を出した。

従業員一同、気をつけるように。


犯人のメモ(後に社長のものと判明)

ショーンとウィリアムの死体はどちらも6つに切り刻んでから燃やした。

骨と肉を分ける作業が一番難しかったが、それを終えると後片付けは楽だった。

死臭は土に埋めて(血で汚れていて読めない)

今日も苦情の電話が鳴り響いている。

(これより先は犯人が証拠を隠蔽のため破棄)

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