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第26話【全力対決!】

「お兄ちゃん!」「ああ、今回は全力出しても大丈夫だぞ」「任せて!」


俺の言葉を受けて、アイスは覚悟を決めたような表情になった。そうこうしているうちに、キャンディが番組に用意してもらったビキニに着替えて戻ってきた。


「じゃあ、まずは自己紹介から!」


「わたしは元AV嬢のアイスでーす!」


「わたしは現役AV嬢のキャンディよ。今日こそ決着をつけてあげるんだから!」


「おいおい、ディレクター!大丈夫なのか?」


俺は改めて尋ねたが、ディレクターは不敵な笑みを浮かべている。


「ふふん。これは二人の顔にモザイクをかけて、後でネット動画にアップするんですよ。『元AV嬢対現役AV嬢の水着でサバゲー』なんて、バズる気しかしない!しかも超人的な能力は、CGかなんかだと思われるだけでしょうからね!」


「なるほど。それなら俺たちへの社会的被害はなさそうだな」


俺は安堵する。どうやら、このディレクターの「バズり」への情熱が、今回は厄介事を防ぐ盾になってくれそうだ。


「というわけで、バトルスタート!」


二人はペイント弾の射程距離から離れると、子どもプールの方へ移動した。このあたりは小さいスライダーや、噴水などで身を隠しやすく、待ち伏せに適している。


先にキャンディが仕掛けるが、アイスは的確にかわし、反撃を撃つ。しかし、こちらもなかなか当たらない。二人は撃ち合いながら大型スライダーのてっぺんまで登り、スライダーを滑りながら撃ち合っている。流れるプールでは、水の中に身を隠して相手の弾をかわしたりと、普通の人にはできないような荒技ばかりが飛び交った。


(確かにこんな動画ったら、何回も観てしまうな……)


ディレクターの言う通り、動画としては最高の出来だろう。しかし、このままでは決着がつかないぞ。


「まずいなー」


ディレクターがふと呟く。


「もうそろそろ、お互い弾が尽きてしまう。こんないいところで中断ってのもなー」


確かに最初の対決ではそんなに乱射していたわけではないが、今は相当に撃ち合っている。そろそろ決めてくれ、アイス。


アイスも残りの弾が少ないことに気づいたのか、勝負を決めにきた。なんとキャンディに向かって真正面から飛びかかったのだ!


「バカねアイス!そんな真っ正面から飛んでくるなんて、そんなのただの的じゃない!」


アイスはペイント弾を構えているが、キャンディから見れば、アイスの攻撃を交わした後、カウンターを撃てばいいだけのこと。


「アイス、大丈夫なのか?」


俺は固唾を飲んだ。その時、構えていたペイント弾をアイスが、投げ捨てた!


「なっ!?」


フッとキャンディは投げ出されたペイント弾に目が行く。そこへアイスがキャンディを羽交い締めにした。


「ちょっと!物理攻撃禁止ー!」


「あら?そんなルールはなかったわよ」


キャンディはアイスから抜け出そうとするが、アイスにしっかり固定されて抜くことができない。腕が痺れてペイント弾を落としてしまった。


それをアイスが拾う。


「はい、わたしの勝ち」


パンッ!


背中からペイント弾を撃たれ、アイスの勝利となった。


しかし、キャンディの様子がおかしい。あ、プールでは分かりにくいが、またキャンディの足元がプールの水以外で濡れている。


「つ、次はこうはいかないんだからぁああ!」


キャンディはそう叫ぶと、羞恥と悔しさで泣きながら、プールサイドを飛び跳ねながら逃げていった。


こうして俺の長い一日は終わったのであった。


続く

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