第25話【新たなる因縁対決】
「なんだなんだ!?」「現役AV嬢!?」「これってアイドル番組じゃないの!?」
キャンディの登場でギャラリーたちがまた騒ぎ出した。ってか、おい。
「キャンディ、お前水着は?」
「そんなの持ってるわけないでしょ、青斗を見つけて飛んできたんだから!」
「ならとっとと着替えてこい!」
キャンディは一度プールに落ちているので、シャツはピッタリと肌に張り付いていて、いろいろと見えてはいけないものが見えそうだ。
「きゃっ、青斗!この変態!」
なんで俺が罵倒されなければならないんだ。
ともかくサバゲーどころではなくなったので、一旦みんなプールから上がることになった。
「ふーん、このペイント弾で相手を撃てば勝ちなのね。ちょっと面白いじゃない。この現役AV嬢のキャンディが、今度こそアイスに勝って、青斗を昇天させてあげるわ!」
そう言ってペイント弾をあたりに撃ちまくる。
「ちょっと、その発言やめろ!あと無駄撃ちするな!」
俺が止めようとすると、番組のディレクターが声をかけてきた。
「あ、生(放送)じゃないんで(発言に関しては)大丈夫ですよ」
「よくわからないけど、生じゃなければ何発でも出してもいいらしいわ!」
「よくわからないなら黙ってろ!」
そこへアイスが会話に入り込む。
「そっか、生じゃないから出し放題だったんだ?なんとなく節約してた」
「アイス、お前も黙ってなさい!」
そこへスズネとミミカもやってきた。
「ちょ、この状況どうすんのよ!」「私たち、出番なくなっちゃう……」
彼女たちの訴えに、ディレクターがフォローを入れる。
「番組はこっちの方で編集しておくから大丈夫だよ!二人ともお疲れみたいだし、後は休んでいいよ!」
それを聞いて、二人はホッとしたようにシャワー室へと帰っていった。
「さて、アイスちゃんと、キャンディちゃん。二人は何やら因縁の関係みたいだね」
「因縁?キャンディが一方的にこっちを攻撃してくるだけなんだが」
「そうよ、この青斗をアイスから奪うのがわたしの目的!」
「言い方!」
ディレクターは、俺たちのやり取りを興奮した様子で見つめている。
「そうかそうか、それなら今から二人のサバゲー対決をおこなおう!勝った方は青斗くんと二人で番組が用意したホテルのスイートルームで一泊できる、というのはどうだい?青斗くんになーんでもできちゃうよ!」
ディレクターはキラキラした目で、いかにも番組らしいご褒美を提示した。
「いいわね、その話乗ったわ!」
「ちょっと勝手に話をすすめるなよ!俺は嫌だぞ!」
ディレクターは勘違いをしているのだろうが、アイスが負ければ実質俺はキャンディにやられてしまう。キャンディの目的は、その誤解された「昇天」だ。
「大丈夫だよ、お兄ちゃん!お兄ちゃんはわたしが絶対に守るから!」
アイスも満面の笑みで、勝負を受け入れてしまう。
「じゃあ、ルールは簡単だ。このプールの敷地内から出ない、施設のものを壊さない、この二つのルールで、相手にペイント弾を先にぶつけた方の勝利だ。今回はライフ一個ずつの一発勝負でいいね」
「大丈夫、君たちが超人的な動きをしても、こっちは編集でなんとかするからさ!」
そう言って親指を立てるディレクター。
――不安しかない。
続く




