第21話【ミミカの読みと、ビキニ姿の宣言】
「さて、あとはミミカのライフが二つで、あとはみんな一つずつだ」
戦況は先ほど同様、俺たちの方がわずかに後ろを走行している。今度は相手もこちらをしっかり意識しながら操縦しているのが見て取れた。こちらが真っ直ぐ走れば相手も真っ直ぐ走り、蛇行すれば蛇行する。後方有利とはいえ、直線で前から狙われれば被弾の可能性もある。ライフの数的に、俺たちは下手な手を打てない。
「よし、アイス。蛇行と直進を不定期に組み合わせて走ってくれ」
「う、うん、でも大丈夫?」
正直、確証はない。だが、他に手がない以上、今は揺さぶるしかない。ある程度走行していると、相手の癖も見えてきた。蛇行の大きさはある程度こちらに合わせてくるし、直進もこちらを狙えるように同じ位置につけてくる。
「よし、アイス。次のカーブで外側から一気に内側に直線で入って、一気に追い越せ!」
「りょうかーい!」
外側を直進した場合、狙いやすいように相手も外側を直進していた。しかし、カーブなら直進といっても狙いは定めにくい。そこで内側に切り込み、一気に横から攻める。相手が蛇行戦でやってきた作戦の直進バージョンだ。
「今だ、アイス!」
カーブに入った瞬間、外側から一気に内側に入り、相手の横につく。
「もらったっ、……!?」
俺が引き金を引こうとしたその瞬間、ミミカが冷静に俺を見据え、言い放った。
「甘いですよ、お兄さん」
「しまっ……」
ミミカは真っ直ぐ俺に向かってペイント弾を撃ち放った。
まさか、読まれていた?
確かに、斜めに切り込む俺たちと、カーブとはいえ直進していた相手では、相手の方が狙いやすかったのだろう。俺が狙いを定めるよりも先に、ミミカの攻撃を喰らってしまった。
これでライフは、アイスの残り一つだけとなった。
俺はアイスと交代、アイスはパーカーを投げ捨てビキニ姿となった。
「もう一回、わたしの番ね!元AV嬢の実力、見せてあげるわ!」
アイスは、濡れたビキニ姿で、プールサイドのギャラリーに向かって堂々と叫んだ。
「元AV嬢!?」
「すげー!」
やばい、ギャラリーが騒いでいる!一気に視線がアイスに集まった。
「あんた、それここで言うのやめなさいよ!」
スズネが怒るのももっともだ。
「え?でもさっきスズネちゃん、わたしを撃つ前に『元AV嬢さん』って」
「あれはマイク切ってるから大丈夫なのよ!」
「まあ、もう言っちゃったものはしょうがないし」
ギャラリーたちがまた騒ぎ始めた。
「あの子、中学生くらいかと思ったけど、元AV嬢なら納得だな」
「見た目幼い子って、結構いるみたいだしなー」
なんか、変なところで納得されてしまったみたいだ。
どちらにせよ、残りライフは1対3。どうする?
続く




