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第13話【ヒーローショーは大乱闘】

今日はアイスと買い物をするため、再びショッピングモールにやってきていた。先日の公園での一件以来、一人にさせなければ大丈夫だろうと、ある程度安心していた。

すると、この前公園でボールを取ってあげた男の子が、アイスのところにやってきた。

「やあ、姉ちゃん、久しぶり!」

「久しぶりだね!」

アイスは嬉しそうだ。男の子はアイスを見上げ、興奮した様子で話し始めた。

「この前のバトル、すごかったなぁ!」

「えへへ、ありがとう!」

バトル? ああ、キャンディとの件か。子供には、ヒーローごっこか何かのように見えたのだろう。

「そうだ! 今日は屋上のステージでヒーローショーやるんだ! アイス姉ちゃんも一緒に見ようよ!」

男の子からの誘いに、アイスは「お兄ちゃん、行ってもいい?」と、俺の顔を見上げた。俺も一緒に行くよ、と答えると、アイスは嬉しそうに飛び跳ねた。こうして俺たち三人は、ヒーローショーを見に行くことになった。

ヒーローショーについて、アイスに簡単に説明した。ヒーローも敵の幹部や下っ端も、ただの人間が子供たちを喜ばせるためのお芝居なんだ、と。

やがてヒーローショーが始まった。熱気と興奮に包まれる会場。怪人が暴れるシーンになり、観客席の後ろから下っ端怪人が現れ、観客の中から人質を舞台に上げるという演出だ。

「さあ、誰が人質になってくれるかなー?」

下っ端怪人が客席に手を伸ばす。すると、まさかのことに、アイスが抜擢されてしまった。

「ハハハ、レッドよ! 人質を返して欲しければ、港の1番倉庫まで一人で来い! もし来なければ……えっと、お嬢さん、お名前は?」

怪人の問いかけに、アイスは得意げに胸を張り、キラッとアイドル風のポーズを客席に向かって決めた。

「はい! わたしは元AV嬢のアイスです!」

一瞬にして、会場の保護者たちと、舞台上の怪人たちが凍り付く。怪人たちは「え」「AV嬢!?」と、お芝居を忘れて焦りだした。

その時、会場の壁の上から一人の少女が飛び降りてきた。

「アイス、見つけたわよ!」

キャンディだ! 彼女は舞台に降り立つと、叫んだ。

「アイス! この前の続きよ! この現役AV嬢のキャンディと青斗の昇天をかけて、勝負よ!」

観客席の混乱は、もはや収拾がつかない。何が何だか理解できないまま、俺はただただ、このカオスな状況に頭を抱えるしかなかった。


続く

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