表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/37

第10話【現役AV、公園に降臨】

ある日の夕方、俺とアイスは近所のコンビニに買い物に出かけた。帰り道、公園を通りかかると、数人の子供たちがボール遊びをしていた。その傍らでは、母親たちがベンチに座っておしゃべりに興じている。

すると、子供が投げたボールが、公園の大きな木に引っかかってしまった。子供たちは残念そうにしょんぼりしている。それを見たアイスが、笑顔で言った。

「わたしが取ってあげるね」

俺が止めようと手を伸ばす間もなく、アイスは二メートルほどジャンプし、木の上のボールを軽々と掴んで子供たちに返してやった。そういえば、人間になったとはいえ、火事の時に俺を抱えて家から救出したように、人間離れした身体能力は健在だった。

子供たちは目を輝かせ、アイスに駆け寄ってくる。

「すげーお姉ちゃん! 何者なの?」

「わたしは元AV嬢のアイスだよ」

お決まりの自己紹介に、俺はまた頭を抱えた。案の定、近くにいた母親たちが顔を見合わせ、ヒソヒソと騒ぎ始めた。子供には意味がわからないとはいえ、このままでは不味い。どうにかしてこの場を収めなければと焦った、その時だった。

上空から、突如として女の子が降ってきた。いや、降ってきたというより、正確には真っ直ぐに俺をめがけて蹴りを放とうとしている。

「お兄ちゃん、危ない!」

アイスが即座に気づき、俺を抱えてその場を飛び退いた。俺がいた場所に、少女の蹴りが地面をえぐる。

よく見ると、その少女はアイスと瓜二つの顔立ちをしていた。もしや、そう思った瞬間、少女が叫んだ。

「わたしは現役AVのキャンディ! 青斗、あなたを昇天させるためにやってきたわ!」

その声に、周りの母親たちの騒めきが、ざわめきに変わる。

いったい何がどうなっているんだ。平穏な日常は、唐突に終わりを告げた。


続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ