プロローグ
どうも初めまして
私は小説を書くのは初心者で誤字なども多く拙い文章ですが、
暇つぶし程度にでも読んでもらえたら幸いです。
「あれ・・・・・・、ここはどこだ」
ポツンと一人の青年が大樹に体を預けるようにして木にもたれかかっていた。
彼が体を預けている大樹を中心に、大樹から一定間隔をあけて円を描くように木が生えていた。
不思議な感じのする場所だ。
あたり一面が木に囲まれているこの光景は稲葉梗汰にとって記憶にないものだった。
そして今聞こえているこの声も記憶にない。
「ふむ、渡り人とは珍しい。」
「・・・・・・!誰だっ」
慌てて周囲を見渡しながら梗太がそう言うと、それに答えるように背後から再び声が聞こえた。
「私はここに居る、後ろを向け」
「!!」
すぐさま振り返り木を見返すが、そこには自分がさっきまでもたれかかっていたと思われる何の変哲もない木が一本あるだけだ。
ただ、それは木と呼ぶにはあまりに巨大で周囲のものより遥かに時の流れと言うものを感じさるものだった。
「さっきまでお前が体を預けていた樹が私だ」
それは心に直接語りかけてくるような声だった。
「なんつーファンタジックな・・・・・・」
「こちらからすればお前の方が驚嘆に値する存在なのだがな。」
そうなのか、と梗太は口の中で呟いた。
(って、関心してる場合じゃない!)
「ここは何処なんだ。お前はなんなんだ。教えてくれ!・・・・・・っ痛!!」
怒涛の様に頭には現状への疑問が浮かぶ。心に不安が次々に押し寄せてくる。何より頭が割れそうに痛む。
「私の役目にそれはない。ここに辿り着いた者には、何者であろうと祝福をする。そういうことになっている。
だが、渡り人には世界を越える過程で此方の世界の記憶の欠片が与えられているはずだ。それがお前の問いの答えになるだろう。ね・・・・・・」
そしてそこで声が途切れる様に感じた。激しい頭痛の中梗太の意識の糸はそこで途切れた。
「寝ている間に世界の記憶が脳に馴染むだろう。しかし、大精霊の祝福を与えられた者は何時振りだろうか」
その声は梗汰に既に届いていない。
梗汰の体は光に包まれていた。そして光が消えると梗汰の姿はもうそこには存在していなかった。
――――――― 【世界の記憶】 ―――――――
それは、この世界というシステムがこの世界が発生してから刻まれた全ての記憶。
この世界に住むものには原初の記録と呼ばれている。
それは世界の発生から現在までの全ての事象を記憶していると言われている。
――――――― 世界の記憶 【渡り人】 ―――――――
それは、この世界とは別の隣接した別の世界からこの世界に渡ってきた人のことを言う。
渡り人は発生するものであり世界の事象の一つ。なぜ渡り人が発生するかは定かではない。
世界という一つのシステムの壁を破って他の世界へ渡ってきた人は新たな世界というシステムに
異常が起きないようその世界に適合するように体の中身が作り変えられる。
世界への適合の過程で渡り人には世界の記憶の欠片が埋め込まれる。
渡り人は例外なく通常の人を越える能力を持つと言われている。
現在就職活動中で急がしく更新は不定期になりそうです。
出来るだけ早め早めに更新していけたらな、と思っています。