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ブルーノース 対 グリーンイースト

ナレーター「それでは3回戦 ブルーノース学校 対 グリーンイースト学校の試合を始めます! 試合開始!」




ナレーターの合図で試合に参加している生徒達が一斉に動き出す。

ブルーノース学校は一試合目同様、シンが中央、リリアが

右翼、カルロスが左翼を率いて行く。

旗の守りは大将でもあるアグレシアが務める。


この布陣が上級生達で考えた鉄壁の布陣である。





シン「先程同様、キャメル、レム、トラリー、ジョッシュは俺と共に前に出ろ。残りは魔法で援護だ。わかったな?」


キャメル「了解しました! あんた達! シン先輩に見惚れてばかりで無様な姿を晒すんじゃないわよ?!」


同級生である、レムとララにそう話すキャメル。


レム「なんだよ、自分だって敵を倒す度にこれ見よがしにシン

先輩の顔を伺ってるじゃないか」


ララ「キャメルやらしいキャメルやらしいキャメルやらしいキャメルやらしいキャメルやらしい」


キャメル「ちょ! 変なこと言わないでよ! 下級生達に示しがつかないじゃないのよ!」


相変わらず仲の良い10学年達。

試合中だというのに全く緊張感がないのだ。


だが、シンは別に注意する事は無い。

むしろこれでいいと思っている。

狙ってか偶然かは知らないが、この3人の場違いな空気によって

下級生達の緊張は和らいでいる。


現に、5年生と3年生の皆は笑っていた。


シン「俺には出来ぬ事だな・・・・・・キャメル、そろそろ中間地点に着く。前衛の部隊を率いて無理せず戦え。ララは後方で魔法部隊を率いろ。行くぞ。」


シンの指示に頷く2人。

名前を呼ばれる度に喜ぶのは止められない。




シンの言った通り、中間地点を少し過ぎるとグリーンイースト学校の生徒達の姿が見えてきた。

数はこっちと同じく10人。




シンは単騎で進みでると瞬く間に3人の相手をダウンさせた。

一瞬の出来事に驚く相手チーム。

その隙を突くようにキャメル達前衛部隊も敵を倒して行く。


魔法部隊は2人で1人を狙い確実に倒す。




キャメル「敵全員撃破しました!シン先輩!」


僅か1分足らずで制してしまった。

もちろん、シンの力あっての事だが仲間の連携力が高かった。

それに、トラリーの力もやはり他の者より1.2枚上手である。

そんなトラリーに対して10年生と5年生はジェラシーを持っていた。


キャメル「ねぇ、レム? トラリー君の方が私達より強かったりしないかな?彼まだ3年生よね? そんなハズないわよね?」


キャメルは嫉妬のあまり現実を直視できていない。

そんなキャメルに対してレムはというと、


レム「トラリー君が僕達より強いだって? そんなの当たり前じゃないか! 何せトラリー君はシン先輩の弟なんだからな!ハッハッハッ!!!」


完全に開き直っていた。

むしろ、キャメルはバカにされた。

何故そんな当たり前の事を聞くのかと言わんばかりに。


キャメル「・・・・・・なんかアンタは一周まわって尊敬するわ。

その精神に。」


そんなこんなで、とにかく中央の戦いは勝利した。

特に苦戦らしい苦戦もしなかった為、このまま敵の本拠地目指して

歩を進めるのであった。






右翼を走るリリア達。


リリア「私が1発魔法をぶちかますから、相手の混乱に乗じて

皆で攻めちゃって!カフスとハンスは前線に出てね!

ローズはまた1年生を守りつつ魔法攻撃をお願い!

6年生は私の魔法の後に続いて撃ってちょうだい!」


ローズ「わかりました!」

ハンス「お任せ下さいリリア様!」

カフス「リリア様は俺が守る!」


リリアが各自に指示を出すとムムが何やら言いたげな空気を出していた。

その為、リリアが尋ねるとムムが、


ムム「リリアお姉ちゃん、あのね、ムム達も見てるだけじゃなくて戦いたいの!みんなの役に立ちたい!」


ムムの後ろで頷くミレディとシンリー。

やる気があるのはいいが、1年生を怪我させる訳にはいかない。


リリア「ちなみにミレディとシンリーの魔法適正はなに?」


ミレディ「私は水です!」

シンリー「私は風です!」


2人の魔法なら攻撃する事は可能だ。


ムムの扱う聖魔法。

回復や支援系が多いが、レイラから唯一、ひとつだけ攻撃魔法を

教わっていた。


聖なる剣(ホーリーソード)


ムムの魔力ではまだ1発しか放てないがそれでも強力な魔法だ。


3人の技を確認するとリリアは渋々了承した。

だが、『一発撃ったら退る事!』これが絶対だ。


いくらリリアがいるとはいえ何が起こるかわからない。

そして、3人は同じ相手を狙う事。


1年生であり、まだまだ威力は弱い筈。

3人が別々の敵を攻撃したとしても防がれるか最悪は反撃を喰らってしまうかもしれない。

ムムがいる為、1人なら3人でなんとか倒せるはず。

リリアはそう予想し3人に指示を出した。




再び中央地点へ歩を進めると反対方向からグリーンイースト学校の生徒達が見えてきた。

敵もこちらと同じく10人。

だが、こちらには1年がいる為数的には不利である。


その為にまずはリリアの魔法で数的不利を無くす。




リリア「それじゃあいくわよ! |炎の鳥の群れ《ファイヤー

ベェヴィバード》」


何匹もの燃え盛る鳥達がグリーンイースト学校の生徒目掛けて飛んで行く。

防げなかったもの達は尽くダウンしてしまっている。

2.3人やれれば良いと思っていたが結果5人も倒す事に成功した。


リリアの技により、相手はまたしても大混乱である。


その隙をすかさずハンスとカフスが進みでる。

2人が近接で息のあったコンビネーションで敵を倒していくと、ムム達1年組も相手を1人に絞り

魔法を放つ。


ムム「聖なる剣(ホーリーソード)!」


ミレディ「水の槍(ウォーターランス)!」


シンリー「風の矢(エアーショット)!」


3人の技がそれぞれグリーンイーストの1人の生徒へと向かう。


一度に3方向からの技に相手は格上ながらも被弾してしまう。

最初の風の矢は撃ち落としたものの、波状攻撃による、水の槍と

聖なる剣が突き刺さりダウンしてしまう。


3人によるものであったがちゃんと倒せた。

敵を倒した後は、3人はリリアの指示通りちゃんと退りローズの後ろへと行く。


ローズ「貴女たち凄いじゃない! 1年生で相手を倒すなんて

今まで見たことないわよ! 自慢の後輩ね! 後は私達がやるからいい子に見ててね」


ローズの言う通り、残りは無事にローズ達が倒した。

リリアもこれ以上やるのは仲間の為にならないと思った為、手は出さなかった。

それでもローズ達はしっかりと相手を倒してくれたのだ。




リリア「3人ともよくやったわね! 正直倒せるとは思わなかったわ! 本当に頑張ったわね!」


ムム「3人の力ー!!!」

ミレディ「はい! このままこの戦いも勝ちましょうね!」

シンリー「やっと活躍出来てよかった」


こうして右翼も難なく突破するのであった。

そして、ムムのデヴュー戦も最高のスタートをきったのであった。

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