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ブルーノース学校の快進撃

中央が戦っている頃、右翼ではリリア達が走っていた。


リリア「1年生達! 疲れてない?大丈夫?」


ムム「全然へーきだよ!」


ミレディ「私達はよく走っていたので体力には自信があります!」


シンリー「まだまだいけます」


リリア「ふふっ、頼もしいわね!」


3人の返事に期待を膨らますリリア。

ムム達も1年生ながらに頑張って訓練をしていたんだと実感する。




カフス「リリア様は俺が守る!」

ハンス「いーや俺が守る!」

ローズ「去年は逆に守られてたでしょう!」


この3人は9学年の代表たちだ。

カフスとハンスは双子の男で、ローズは可憐な女の子。


昨年同様リリアの元で戦った3人だ。


リリア「カフスとハンスは適当にまた戦って!ローズは

悪いんだけど1年生達の傍に居てくれる? この子達に万が一があったら大変だからね」


ローズ「喜んで!リリア様!」


リリア「6年生達も後方から支援を頼むわ!あなた達も魔法がメインだったわね?」


6年生「はいっ! わかりました!」


リリア「1年生達は絶対に前に出ない事! 今回は私達の戦い、

そして連携を見て学んでね!」


リリアが全員に指示を出すと皆が返事をしまた走り出す。




真ん中に差し掛かった頃、相手が見える。

相手の数は9人。対するこちらは10人だが、1年生は抜かす為

7人だ。数の差は向こうに分があるが戦力差は歴然である。

何故ならばこちらにはリリアがいる。




リリア「ローズ! 1年生達は頼んだわよ!」


ローズ「任せてください!リリア様!!!」


ローズに指示を出すとリリアは前から走ってくるイエローウエスト学校の生徒達に狙いを定める。


リリア「さぁて、やり過ぎないようにしないとね!

炎極槍(ファイアーランス)5連撃!」


5本の炎極槍がイエローウエスト学校の生徒達目掛けて放たれる。


炎の槍(ファイアースピア)の上位魔法。

それも5本も。


いきなりの大技、そして速度に避けきれずに直撃する5名は一瞬でダウンした。

開戦早々に5名が脱落したことにより、唖然とする相手。


チャンスとばかりにハンスとカフスが剣を持ち、息のあったコンビネーションで敵を斬り進む。


そしてローズ達も魔法で敵目掛けて放つ。

勝負は一瞬だ。


最早、リリアが魔法を放った時点で勝負はついていた。


中央に引き続き右翼でも勝利を収め、敵本拠地へと進むのだった。





ブルーノース学校左翼でもカルロス率いる左翼軍が勝利を収めていた。

シンやリリア達ほど、早くは終わらなかったが何とか敵を倒していく。

敵の主力も居なかった為カルロスの力でも十分にやれた。

だが、カルロスが弱い訳では無い。

カルロスは土魔法の使い手であり、ブルーノース学校1の

土魔法の使い手である。

シンとリリアが強すぎる為、霞んでしまうが他の学校なら十分

主攻を任せられる男なのだ。


こうして少し遅れながらも敵本拠地へと歩を進めた。







ゼノン「うむ。我が子達の学校が圧倒的だな。」


メフィ「そりゃあ私達の子供達がいるからね!」


レイラ「それでもシンお兄様達が来るまでは4位ばかりだったみたいですね!」


フィルル「トラリーとムムも頑張るだよー!!!」


フレイ「そういえばバリアンが見当たりませんね?」


エリシア「シリュウさんもいません」


2人が居ないことに気付いてしまった。

皆には無駄な心配をかけずに子供達の試合を楽しんでもらいたかったのだ。

その為、裏で動くのは男達だけで済ませようとゼノンが内緒にした。


ゼノン「2人なら売店に行ったぞ。そのまま他の席で見ているのだろう」


メフィ「せっかくの子供達の晴れ舞台なのに!」


フレイ「2人とも食に関してはうるさいですからねぇ」


メフィ「それじゃあ私達で応援しましょう!」


レイラ「はいっ!!!お母様!」


なんとか誤魔化しきったゼノン。


しかし、フレイがコソッと耳元で囁いてきた、


フレイ「お父様は嘘が下手ですね。何かあれば私も動きますのでなんなりと」


お見通しだったフレイに驚くゼノン。

4魔将1の知将であるフレイ。

流石である。


ゼノンは頷くもその必要はないと思うのであった。

何故なら、最強の布陣でこの会場は囲まれている。


北にゼノン。南にバリアン。東にシリュウ。西に不死の王。


何が起きても直ぐに対処出来る。


今はまだ動いてこないがそろそろ動き出す頃だろうと予測するゼノン。


前回バリアンが捕まえたという男からはゼノンの魔法により

集団名が割れている。


『アビスヘルム』


洗脳魔法を掛けてアビスヘルムの主の口を割らせている途中で捕らえた者達は自害してしまった。

予め魔法を掛けられていたのだろう。


ゼノンが蘇生して聞き出すことも考えたが、セレスの手前でそれを披露するのは避けたい。

蘇生魔法を使えるのは恐らくゼノンのみ。

なら身内以外に知らせるのは得策ではない。

それが信頼に値する愛弟子だとしても。


そして、アビスヘルムについてだがセレスもその名は聞いた事がないと言っていた為、割と最近誕生した集団なのかもしれない。







アビスヘルム本拠地。


「あの御方があの学校の勝利を願っている。必ずや成し遂げるぞ。」


50人程が集まるその空間は薄暗い部屋である。

そして、一気に散開した。








王都西の地下道にて。


アビスヘルム10名がフードを被り地下道を歩く。


「このまま北を目指すぞ。そろそろ1試合目が終わるだろう。

学生とはいえ疲れた所を襲えば確実だ。」




「ほう。あなた方がゼノン様の言っていたアビスヘルムとやら

集団ですね?」


突如後方より声がし、皆が剣を構え振り向く。

彼らが歩いた時にはその場には誰もいなかった。


「だ、誰だ?!!! どこから現れた!!!」


不死の王「これはこれは、ご挨拶が遅れてしまい申し訳まりません。私はゼノン様の忠実なる下僕の不死の王(ノーライフキング)と申します。

先程から脇で立っていたのですが気付いてもらえず、ついつい

出てきてしまいました。驚かせてしまったのならすみません。」


「ノ、不死の王(ノーライフキング)だと?!!!」

「あ、ありえない・・・・・・」

「何故ここに・・・・・・」


不死の王「私などを知ってもらえるとは至極感激致します。

ゼノン様に、あなた方を葬るよう仰せつかっていましたので

ここで待っていました。

あなた方に恨みはありませんが死んでもらいますね。」




ダークイーターの奇襲攻撃。

それは奇しくもゼノンの策により瓦解する事となるのだった。

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