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オルレア家の太陽

ゼノンとシンが合流するも、子供達は山菜採りに夢中で

気付いていなかったようだ。


ちなみに死体はゼノンが完全に消滅した。

骨すら残さずに・・・・・・。




頂上へ着くとシートを敷いて皆でシリュウ特製弁当を楽しんだ。


この日は皆でのんびり過ごし温泉や夕食も満喫し、あっという間に時間は過ぎていった。


ムムがまた、駄々をこねると思ったが今日は大人しく寝ている。

だいぶ満足したからだろう。

ゼノンとメフィも今日は大人しく皆と寝る事にした。


こうして楽しい家族旅行も無事に終わり、帰路へ着く。







「やはり我が家は落ち着くな。」

人間界の家に帰ってくるとザックスやライム達が出迎えてくれた。


ムムはライムやレオンやイヴと抱き合っている。

トラリーもミノと拳を突合せていた。


「お帰りなさいませ旦那様。変わりありませんが

1人来客が来られました。」


この家に来てから来客等、1人も来たことがない。

不思議に思ったゼノンはザックスに誰か尋ねると、


「おぼっちゃま達が行かれてる学校の校長です」


「ほう。して用事は何であった?」


「帰ってきたら後日改めるとの事でした。」


ゼノンは子供達の用事であろうと予想するとすぐ様、

出立の準備を始める。


「メフィ、校長の所へ行ってくる。すぐに戻る故

皆で寛いでいてくれ。」


「わかったわ、帰ったら教えてね!」


「うむ。では。」


ゼノンは転移魔法で一瞬で消えてしまった。


そんなゼノンを見てメフィは、

「子供の事になるといてもたっても居られないようね♪」


ゼノンは段々と親バカっぷりを醸し出していた。






〜校長室〜


「セレス。今戻ったぞ。」


いきなりの登場に驚くセレス。

まさか、目の前に急に現れるとは思わなかった。


「やはり失われた古代魔法さえも使えましたか。

わざわざ御足労すみません。後日改めて私が行きますのに」


恩人であるゼノン自らの来訪に申し訳なさがでるセレス。

しかし、ゼノンは転移ですぐに来れる故構わなぬの一言。


「ゼノン様も父親なのですね」


その一言にゼノンは首を傾げる。

どういう意味なのか理解できなかったが、特に気にしなかった。




「実はですね、長期休暇が空けると四大学校の

親善試合が行われるんです。

ブルーノース学校

レッドサウス学校

グリーンイースト学校

イエローウエスト学校

の4校で競い合います。

因みにですが、去年は我が学校であるブルーノース学校は

優勝しました。何故だかわかりますか?」


「ふむ。シンとリリアが居るからか」


「その通りです。お恥ずかしながら一昨年まではブルーノース学校は3位か4位ばかり取っていました。優勝したのは数十年振りです。これも全てゼノン様の息子達のおかげです。

この事を息子達から聞いていなかったですか?」


「うむ。その話は何も聞いていないな。」


恐らく勝つのが当たり前の事だと思い、ゼノンには伝えなかったのだろう。

シンとリリアにも甘えるという事を覚えさせた方がいいかもしれないとゼノンは思うのであった。

時には褒められる事も大事であると。




「そうですか。大変名誉な事なんですが・・・・・・それでですね、1年生〜12年生の各3名ずつ、計36名でチームとなり、

他校の色の旗を取り合う、もしくは大将を倒す。今年は、1年代表にムムさん、3年代表にトラリーさんも参加して頂けたらと思い訪問させて頂きました。もちろん11年生代表はシンさんとリリアさんにも。如何でしょうか?」


ゼノンにはよく分からなかったが、これは大変名誉なことなのだろう。

しかし、ここで自分が即決するのもどうかと思ったので

一旦保留とし、2人に聞いてから再度セレスの元に訪れる約束をした。





ゼノンは家に戻るとシン、リリア、トラリー、ムムの4人を呼び出す。もちろんメフィも居る。


話題は先程の事である。


その事をトラリーとムムに伝えると2人とも目を輝かせていた。

やはり、これは名誉ある事だったようだ。

もちろん返事は・・・・・・


「出たいです!!!」

「ムムも!!! シンお兄ちゃんとリリアお姉ちゃんも出るんでしょ?」


「そうだな。お前達が出るなら尚更な」

「2人が入れば更に簡単になるわね! 私達が守るから

お父様とお母様も2人のことは心配しないで!」


2人は見合うと微笑み、メフィが口を開く。


「きっとこの事もあなた達の大切な思い出のひとつになると思うわ。私達も応援しに行くから頑張ってきてね♪」


「親として誇らしく思うぞ。そして、昨年はシンとリリアの活躍で優勝したと聞いた。今後はそういった事もしっかりと私達に報告してくれると有難い。よくやったな2人とも」


ゼノンはそう話ながらシンとリリアの頭を撫でる。


いきなりの事にリリアは頬を赤くしている。

シンも真顔ではあるものの耳が赤くなっていた。


「お、お父様?!!! でも今後はすぐに報告させて頂きます!!!・・・・・・また撫でてもらえる・・・・・・」


リリアは最後に小声でそう呟いた。

余程撫でられたのが嬉しかったのだろう。


シンも同じく頷く。


そんな2人を見ていたメフィはシンとリリアに抱き着いた。


またしても驚くシンとリリア。

何故このタイミングで?と驚くもメフィは普段からスキンシップが多かった。


「もう2人とも照れて可愛いんだから♪ お母さんにも

甘えていいのよ?♪」


その言葉にまたしても2人は顔を赤くしていた。


「お、お母様! 揶揄うのはやめてください! 弟達も見てる前でッ・・・・・・」


シン「そうです母上。これでは弟達に示しがつきません。」


恥ずかしいのか2人とも反論していた。

それに対してまたメフィはニヤっと何かを企む様な悪い顔をする。


「それじゃあ皆で抱き合えばいいのよ! トラリー!ムム!」


それと同時にトラリーとムムも引き寄せられた。

ムムは喜んでいたがトラリーは恥ずかしがっている。


そして最後にメフィは、


「ゼノン」


それに対してゼノンはやれやれといった感じで皆と抱き合う。


またしてもメフィに上手く嵌められたと微笑むゼノン。

しかし、ゼノンも満更ではなさそうであった。

いや、全員が微笑んでいる。


オルレア家の太陽は間違いなくメフィであった。

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