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この1年

リリアとシンが学校へ行く為、ゼノンの街を出て早1年。





1年の修行の末、トラリーの魔力は150、ムムの魔力は80

まで上がっている。


何より、トラリーの体は逞しくなっており、筋肉が増えていた。


魔法の種類はそこまで覚えていないがフレイの元、魔法の

精密操作の鍛錬を重視していた。

その為、威力は以前とは比べ物にならない程強くなっている。


魔力切れが起こったとしても、バリアンの体術訓練の

お陰で武闘家の端くれ程度の実力はついた。




ムムに至っても、初級聖魔法しか使えなかったが、今では中級聖魔法を使えようになっている。

指の切り落とし程度なら、ムムの回復でくっつく程だ。




そしてレオンとイヴもあっという間に大きくなり、この森で彼等に敵うものはいなくなっていた。

だが、まだミノには敵わないようだ。




ノーライフキングはシリュウの特訓に付き合ってあげつつ、趣味の錬金術で魔族専用のポーションを作っていた。


本来魔族にポーションなどは毒である。

そして聖魔法による回復もダメージを喰らう。


その為、魔族に回復する手段はなかった。

しかし、その分自己再生機能が人間よりかなり優れている。




ノーライフキングの発明した『デーモンポーション』

略して『デポーション』は魔族界に衝撃を走らせる事になるだろう。


ただでさえ治癒能力の早い魔族がそれを飲めば、一瞬で回復できるのだ。


人間のアドバンテージはこれで、無くなったと言えるだろう。




更に、フィルルは魔剣を2本も作り上げる事に成功している。

聖剣の方がやはり難しいらしく、今は魔剣作りに精を出していた。


一つは 『魔剣 覇黒はこく


この世界で滅多に見ない刀というモノだった。

斬ることに特化されており、その刃は黒く禍々しい

オーラを放っている。


初めての魔剣であり、恩あるゼノンに譲渡された。




そしてもう一本はトラリー専用である。


『魔剣 火継ひつぎ


こちらは赤い剣の形をしており、炎の適正者が使用すれば火継は燃え、更に魔力を補充する事ができる。


まさにトラリー打ってつけの武器であった。

ムムに渡した聖剣と同じように、トラリーの誕生日の時に渡された。

フィルルのなした功績は計り知れない。




エリシアはなんとただの洞窟であるにも関わらず世界樹を育ててしまった。


まだ普通の木ほどの大きさだがみるみる育っていた。


世界樹の木は丈夫な素材として広く使われる。

その為、フィルルは目を輝かせていた。


しかし、エリシアは世界樹を神聖視している為、素材として使わせてくれるかは厳しいところだ。




シリュウはノーライフキングとの訓練や料理作りに精を出していた。

最早、シリュウの料理を食べれば他の料理等、腐ってるように感じる程であった。

それほどシリュウの料理は格別なのだ。





そしてゼノンとメフィもただ遊んでいた訳では無い。


2人で王都へ行き、以前会ったロベルト公爵の元へ行き、

家探しをしていた。


ロベルトの紹介の元、学校から徒歩10分程の所にある

豪邸を紹介してもらった。


土地は広々しており、庭もある。部屋数も多く、正に大豪邸だ。


数百年前までは、ある高位の貴族が住んでいたみたいだが、いきなり居なくなり今は誰も住んでいないとの事だった。

値段が値段のため、買い手が付かなく仲介屋も困っていたそうだ。


ゼノンからすれば対したことは無かった為、即決でこの家を購入した。



「うむ。ここなら皆で暮らしても窮屈する事はなかろう---懐かしいな」 



「えっ?懐かしい? そうね♪ もうじき、トラリーとムムも学校へ行く事だし、リリア達もこちらから学校へ行くんだもんね」




そう。ゼノン達はあの洞窟を出て、人間界で暮らすのだ。

いくらシンとリリアが居るとはいえ、7歳の女の子が両親と離れ離れになるのはどうなのだろうかと思っての引越しだった。


しかし、洞窟の方にはフィルルとノーライフキング、そしてエリシアが残るとの事。


フィルルは魔剣作りに集中、そしてノーライフキングは何やら新しいモノを作ろうとしていた。エリシアも世界樹がある程度育つまでは離れたくないとの事だ。




こうして出発組は、『ゼノン、メフィ、ムム、トラリー、シリュウ、ライム、ミノ、レオン、イヴ』となった。




いよいよ明日から人間界での暮らしのスタートだ。

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