炎獄のリリア
東の地
リリアが立つその場所は山岳地帯であった。
その山は、オーク達が棲みつく山である。
山の領地で魔王を名乗るは、オークキングの『ザギース』
「オンナ、キタ。オカシテ、コドモウマセル、イゲ」
リリアの姿を見つけると、オーク500匹を率いてリリア目掛け、突撃する。
リリアは怒っていた。
ただでさえ気持ち悪いのに、更に気持ち悪い発言をする。
そしてリリアを侮辱した。
「犯すだと?! 豚の分際で調子に乗るなッ!!! この身体はゼノン様だけのものだ!!!」
炎の太刀を手に取り、オークの群れを斬り進む。
ただのオークがリリアの太刀に敵う筈も無く
焼き殺され、斬り殺されていくオーク。
「ナニヲシテイル。ハヤクヤレ。」
リリアの力を恐れを生したのか、オーク達の動きが止まっていた。そんな手下達に愛想を尽かしたのか、ザギースは隣に居た一体のオークを持っている斧で叩き殺した。
その暴挙に恐れたオークは必死にリリアを捕まえようとする。
捕まえないと殺される。殺しても殺される。
格上のリリアを生け捕りにするなど不可能な命令であった。
しかしオーク達は命令に従順である。
オークの世界は完全なる縦社会であった。
上が言ったなら、それは全て正しい。
だからオークは必死にリリアを生け捕りにしようと試みる。
そんな必死のオーク達にリリアも悪態をついていた。
「ちっ、自分で斬るのは楽しいがこれではキリがないな。」
リリアはその場を跳んでオーク達から距離をとる。
斬って殺したのではキリがない。
殲滅魔法で一気に葬り去る。
「悪いな。もっと早く殺る事は出来たのだが、久しぶりの戦いに興奮してしまっていたようだ。見せてやる。殲滅炎魔法・隕石」
リリアの遥か上空から炎の礫が降り注ぐ。
オーク達は危険を察知し、逃げようとするも山ということもあり足場が悪く逃げられずにいた。
「爆ぜろオーク共」
オーク達は逃げる事も出来ず、炎の礫により次々と焼死した。
火を消そうにも山に水は無く、転がり落ちてそのまま死ぬ者もいる。
そして、隕石はオークが死ぬまで永遠と降り続けた。
まさに地獄絵図だ。
オーク達は泣き叫び、断末魔をあげる。
やっと隕石が止むとその場に残っているのはザギース、ただ1人だけだった。
そのザギースも火に当てられ、身体中火傷している。
「フゥー、フゥー、ユ、ユルザンッ!!! オデヲコンナメニ!!! メチャクチャニシテヤルッ!!!」
ザギースは理性を失い、斧を持ってリリアに突っ込む。
だが安直であった。
「ふっ、お前は先程から下品な発言ばかりだな。
これだからオークは嫌いなんだッ!!! 紅炎」
ザギースの身体に赤い模様が入り、その模様が急に発火する。
その模様は身体中に浮き上がっており、全身が焼かれていく。
ザギースは酷い断末魔をあげた。
そのまま肉も骨も燃え尽き、残るのは灰のみ。
「こんなのが魔王を名乗るとはな。まだ部下達の方が強いぞ。さっ、早く帰って皆でゼノン様の元へ行かねば!!!」
こうして四人の魔王は圧倒的な四魔将の力の前に敗れた。
そして四魔将の名は再び魔界、いや全世界に響き渡ることになったのだ。
「面白いな、続きが読みたいなと思ったらブックマーク、高評価をお願いします。そして誤字脱字や意見などあったら是非コメントしてください。」




