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仲間の力

いつもご愛読ありがとうございます。 仕事の方がだいぶ忙しく

小説の方に取り組むことが難しくなってきましたので、書ける時に書いていこうと思います。 勝手ではありますがどうかご了承ください。

レビルは、猪の飛ばす空気砲を見極めながら攻撃を繰り返していた。


空気砲なんて響は可愛いかもしれないが、実際は大木にも穴を開ける程の威力でありとても恐ろしい攻撃だ。



先程の攻撃でも肋が何本かいかれている。

もう一度喰らえば次は内臓をやられるかもしれない。



その為、二度と空気砲に当たらない為にも、慎重に立ち回る必要がある。



「ちっ、自分の魔力から水を出てたんじゃあっちゅう間に

魔力切れになってまうわ! せめて使える水があればええんやけど」



思わず愚痴ってしまう。

何せ、周りにあるのは汚れた水。


新鮮であれば新鮮である程に水は扱いやすい。


不純物だらけだと上手く扱えないのだ。



そんな水を扱うくらいなら自分で繰り出した方がまだ

節約できるかもしれない。



「ちょっと早く終わらんとわいが不利やな。三つ又の槍(ポセイドン)!加えて、渦巻く水の閃撃ヴォルテックス・スフィア



瞬時に自身の愛用武器を召喚するとそのまま技を繰り出した。


一秒の猶予も与えない。


守りが硬いなら連撃で崩すしかない。



レビルは渾身の技を出すも、それだけでは終わらなかった。



「水ばかりに目を向けると、あかんで? 内なる破壊インサイド・ディラクション



最初の技を繰り出したと思ったら猪のすぐ目の前に現れたレビル。


右手を猪に添えて、一気に衝撃波を送る。



どんなに硬い魔物であろうと、体内には必ず水分を含む。

これは生きるもの全てに共通することだ。




この技は体内の水分を暴発させ内から攻撃する技だ。

つまり、この技は喰らえば絶対に防げない。

必殺必中の技である。



現に猪も、擦り傷程度しか与えられなかったのに、今は

血を吐き苦しんでいた。



どうやらダメージは絶大の様子。



「はぁ、はぁ、はぁ、やっぱりこの新しい技は良く効くんやな。 ほんならもう一発お見舞したろか、、、と言いたいところやけど、わいの腕が限界や」



レビルの腕は血だらけでボロボロになっていた。

分厚い皮膚の中にまで送る振動。


その分、技の反動が凄まじいのだ。



かなり力を入れなければここまでのダメージを与えることは出来なかった。


だから、レビルは自分の腕を犠牲にしてまでこの技を使った。

これで終わることを願って。



だが、猪は耐えた。

確かにかなりの傷を負ってはいるが耐えている。


それどころか激昂しており、先程よりも暴れくるっていた。



次々と不規則的な動きで発射される空気砲。


更には自身による突進。


この波状攻撃は同じく傷だらけのレビルには相当堪える。



少し動くだけで肋と腕に激しい痛みが走るのだから。



「ぐっ、、、長引けばわいの不利は変わらん。

いや、相手の血の量を見ても同じくらいか?

中からの攻撃・・・・・・よしッ!」



レビルは三又の槍を構えると突進してくる猪目掛けて自らも突っ込んだ。


ぶつかり合えばレビルが負けるのは一目瞭然。

だが、レビルの狙いを成功させるためには奴に極力近付かなければならない。


一か八か。

そして、使える腕は一本。



猪が目前まで迫る。

大きな口を開け雄叫びを上げながら。




(ニヤリっ)




レビルの狙いはまさにそれだ。

口の中に狙いを定め一気に攻撃を放つ。



渦巻く水の閃撃ヴォルテックス・スフィア!!!」



レビルの攻撃は猪の口の中へと吸い込まれるように入って行った。

流石に体の中まで防御することは出来ない。



ただでさえ、先程のレビルの技で体の中身がボロボロの猪。


これに加えて、更なる追撃。



勝った。

誰もがそう思ったはず。




レビルの渦巻く水の閃撃ヴォルテックス・スフィアが突如弾け飛ぶ。


そして、その勢いのまま何かがレビルをも吹き飛ばした。



「ガハッ!!! ・・・・・・く、口からも吐けるやと?」



今まで鼻から出していた空気砲を口から放った猪。

てっきり鼻から出す技だと思い込んでいた。



その為、油断してしまいモロに技を喰らう。



(くっ、、、あかん、、、内臓もイカれてる。 骨が刺さってるんや)



口から滝のように血を吹き出す。

内臓に骨が刺さり穴が空いているのだ。


呼吸をするだけでも激痛が走る。



最早意識を保つのもやっとのレベルだ。


それなのに、、、



「どごおんッ!!!」



休む暇なく猪が突進してくる。

なんとか腕で抑え込もうとするも、圧倒的力量差により、地面へと押し潰される。



骨が軋む。

傷ついた内臓が痛む。



意識が飛かける。



(あかん、、、いっその事楽になりたい。 もう終わりたい。

なのに、何故わいは抗うんや、、、この手をどければ楽になれるやないか・・・・・・なんで、、、や、、、)



悲観的になるレビル。

その時だった。



「諦めるでないレビル!!! 妾達も負けそうになっても最後まで諦めなかった!!!」


「そうです! 私なんて死んだのに諦めなかったのですよ?!」


「レビル---信じているぞ」


『お前が勝つと』




レビルの目が見開く。

先程まで朦朧としていて、目も虚ろとなっていたレビルに生気が宿う。



(せや、、、諦めない理由・・・・・・それは皆がわいを待ってるからや! わいの仲間が待ってるからや!!!)



レビルは先程技を使いボロボロとなった腕で猪を抑え込む。

折れてようが関係ない。


そして、もう一つの無事な手を猪の脳天に添えた。



「これでしまいや。 内なる破壊インサイド・ディラクション



猪の頭の中で爆発が起きる。

普通なら猪も避けられたはず。


だが、レビルがもう反撃できる力を持っていない事はわかっていた。

だから、油断していたのだ。


いや、油断では無い。

これはレビルの根性が凄かった。


普通なら動けるはずがないのだから。



兎にも角にも、レビルは死線をくぐり抜けた。

そして、最後の島を攻略したのだ。



倒したレビルも意識を失うが、その顔はとても嬉しそうに微笑んでいた。

「面白いな、続きが読みたいなと思ったらブックマーク、高評価をお願いします。そして誤字脱字や意見などあったら是非コメントしてください。」

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