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最強一家

龍人の奴隷とエルダードワーフの奴隷を連れてゼノン達は家へ帰還した。


そしてまずは居間にいる皆の元へと案内する。


ミノとレオンは狩りへ、ノーライフキングも研究が忙しい為、それ以外のメンバーで奴隷達を迎え入れた。


龍人の男はゼノンより少し高いくらいの身長に、見た目はまさに龍が二足歩行で立っているかのような姿だった。


そしてエルダードワーフの女の子は茶色い毛に目は真ん丸の目をしていた。

身長はムムより少し高いくらいであった。




「此の度は、拙者を買って頂き感謝いたします。我が名は、

シリュウと申します。獣人の国を出て、流浪の旅に出ていたところ、食べるものが無く困っていたところにあの奴隷商が来てな。

食事をくれると言うから大人しく捕まっていたのだ。まさか奴隷として売られるとは思ってもいなかった」


龍人のシリュウがまずは口を開いた。

続けてエルダードワーフの女の子も



「あ、あの!!! フィルルを買ってくれてありがとうです!!! フィルルの名前はフィルルだよ! おじじが死んで、皆から追い出され、彷徨ってる所にあの奴隷商に捕まったんだよ。もう絶望しかないと思ったけどゼノン様に拾ってもらえて希望に変わったよ!!! ありがとう!!!」



印象的にはシリュウは落ち着いており、フィルルはそそっかしい。

そういった感じがする。



「ふぇー、龍人族にエルダードワーフですか・・・・・・凄いですね・・・・・・。」



どちらもハイクラスの種族であり、レイラも思わず呆ける。



「ハイクラスの種族が多く集まるこの家は、世界を相手にも戦えると思われます。」



エリシアの言葉にリリアが自慢げにそう話す。



「むしろゼノン様一人で世界は滅びるぞ! 何せゼノン様だからな!!!」




「やはりゼノン様はあの大魔王のゼノン様でしたか! 会う前までは一度手合わせ願いたいと思っていたが会ってわかった。無意味だとな。ゼノン様の強さは異常である」



ゼノンの名前も最早、おとぎ話の世界。

まさか実在するとは思いもしなかった。



「いやシリュウよ。お前の佇まいでもわかる。お前は強い。その武技是非見てみたいものだ」



「この命はゼノン様の為に、貴方がお望みとあらばこの愚者、技を披露させて頂きたく思います」



「フィ、フィルルは鍛治が得意だよ!!! だから武器の制作は任せてほしい!!!」



このままではフィルルの存在感が薄れてしまう。

慌てた様子で強調する。



「流石はエルダードワーフですね。土と火の子エルダードワーフ」



それに反応するエリシア。



「そういう貴方は水と風の子、ダークハイエルフ?!」



「私も最近この家に住むようになりました。共に頑張りましょうねフィルル」



「はいだー!!! がんばりますだよ!!!」



そこでひとつの疑問が浮かんだ。




「フィルルよ、お前は何故村を追われた? お前ほど高位の存在であれば国が重宝するであろう?」




ハイエルフもエルダードワーフもその国には数える程しかいなかった。追い出されるとしたら余程の事なのだ。



「お、おじじが生前に聖剣や魔剣を作ろうとしただよ。 でも結局作れずに終わった・・・・・・いや最後の一振で魔剣ができたんだ!!! でも、それを作り村の人に言う前に死んだだよ。でもフィルルに言った。魔剣が出来たことは絶対に言うなって。見せるなって。だからフィルルはその魔剣を隠しただよ。でも、あまりにも周りのドワーフ達が嘘だ嘘だと責めるから、フィルルはムキになって反論しちゃっただよ。結果皆に嘘つき呼ばわりされて追い出されただよ・・・」



話を聞き終え、ムムが悲しげな表情になる。



「可哀想・・・・・・フィルちゃん、今日からムムとお友達だよ!」



そう言ってムムはフィルルに手を差し出す。



「えっ?! フィルルとお友達になってくれるの?!」



今まで友達なんて居なかった。

フィルルは驚愕している。



「僕とも良かったら友達になって欲しいな!」



続けてトラリーも手を出すと、フィルルは感極まって涙ぐむ。



「二人ともありがとう・・・・・・友達なんて初めてだよ・・・・・・」


フィルルは泣き出しムムとトラリーが寄り添っていた。



それは心温まる後継である。



「ふむ。階層を増やしフィルルの為に鍛冶場を作るとしよう」



せっかくの貴重な逸材。

放ったらかすには惜しい存在だ。


ゼノンはフィルルの為に鍛冶場の建設を開始する。



「本当に?!!! ありがとうだよゼノン様!!!」



「ここは洞窟だ。掘っていけば金属の一つや二つも出てくるであろう。」



「たしかにそうですね!!! 木の家にいるかのような感覚に襲われる為、ここが洞窟である事を忘れてしまいます」



「むむっ、拙者は何を致そうか・・・・・・槍術と料理しかできぬ・・・・・・」



今度はシリュウが困っていた。自分が出来ることはその二つくらいだと。



「なら料理を一緒に手伝って頂いても構いませんか? 人が増えたので作るのが大変で・・・・・・」



「承知した!!!」


こうしてそれぞれやるべき事が見つかり皆が仕事に勤しむ事ができた。




獣人族のトップクラスで龍人族のシリュウ


エルフ族のトップクラスでダークハイエルフのエリシア


ドワーフ族のトップクラスでエルダードワーフのフィルル


そして人間界の聖女、レイラ

そして期待の有望株、トラリーとムム。


さらに幻獣種 フェンリルのレオン


そして魔界最強の四魔将の一人 炎獄のリリア


この全ての種族を統べる主たる世界最強の大魔王ゼノン


まさに最強の一家であった。

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