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立ち並ぶ試練

目の前の扉に身震いするレイラ。



「お、お父様・・・・・・無事に、、、無事に帰ってきてください!!!」



涙ながらにそう話すレイラ。

神とは未知の生き物。


恐らく未だ誰も会ったことは無いだろう。

何せ記述も何も無い。


それに、本当に神への扉が開かれるとは思いもしなかった。

そして、神がいい神なのか悪い神なのかも分からない。


そのためレイラは不安でいっぱいだったのだ。



「安心しろ。 死にに行くわけでもなければ二度と会えない訳でもない。 いつ戻れるかは分からぬが必ず帰る」



レイラを落ち着かせるように優しく語りかけると、小さく頷き涙を拭う。



「では後のことは任せたぞ」



そう言ってゼノンが扉へと歩き出すと待ったを出すものがいた。



「ちょっと待ってや! わいも行くで!!!」



振り返るとレヴィアタンであるレビルが前に進み出てきた。


何を言っているんだと言わんばかりにゼノンは驚く。

すると、



「それなら私も同行しましょう。 レビル殿に遅れを取る訳にはいきませんからね」



「ほう? それなら妾も行かせてもらおうかの。 序列一位である妾が二人に越されたとあったらたまったものではないからのう」



想いは三者同様。

ただ強くなりたい。

それだけだ。



ゼノンが現れるまでは三大恐慌がこの世界のトップであった。


しかし、ゼノンが現れ自分達より強い相手に出会い、更なる高みを目指すようになっていたのだ。


とはいえ、今の世界では限界がある。

そこで、三柱もゼノンと共に神へと会いに行く事を決めたのだ。



そしてゼノンも三柱の意図を読み取ったようで、渋々同行を許可した。



「ふむ。 だが、一つ約束しろ。 必ず四人で再び帰ってくるぞ」



ゼノンの言葉に三大恐慌が力強く頷く。




こうして、レイラに見送ってもらいながら扉の中へと進んで行った。




四人が入ると扉はすぐ様閉じられる。



広大な大地に豊かな自然。


まさに楽園のような場所である。

島は浮いており、次の島へは白く綺麗な橋が掛かっていた。


島の数は全部で14個。

一番上へ行けば神が待っているのだろう。



それに各島には見たこともない生き物も多数居た。



そしてこの島にも小さな可愛い魔物が。



「あきまへんわ。 恐らくわい達はあのちっこい魔物みたいなやつでも五分五分や」



レビルが冷や汗を垂らしながらそう話すと皆も頷く。


そう。この島々にいるどの生物よりもこの三柱は弱かったのだ。

なんとか五分の相手も居るが格上がほとんど。


いや、ゼノンだけは勝てるかもしれない。

だが、三大恐慌達は恐らく負けるか引き分けだろう。



「まさか、妾達よりも強い生き物がこんなにたくさんいろとはのう。

やはり、神の住まう場所は生半可な場所ではないということじゃな」



「ですが燃えてきましたよ。 私達の住んでいた小さな世界で三大恐慌なんかと持て囃され、天狗になっていましたが再び一から強さを目指すのですから。 更なる高みへ行ける気がします」



ノーライフキングの言葉に頷く。



目の前の小さな生き物。

それは鼠の様な生き物であった。


だが、元の世界では見たことの無いシルエット。

そして、鼠とは思えないほどの魔力。




目が合っている気がする。

ゼノンがそんな事を思うっていると鼠は急に大きくなり二足歩行で直立した。


したかと思えば、今度は目にも止まらぬ速さでレビル目掛けて突っ込んできた。



その速さはシン以上の速さであった。




「くっ、、、なんや我!!!」




レビルはガードしながらも反撃とばかりに横腹へと蹴りを食らわす。


だが、、、



「ありゃ? 急に消えたやんけ! どこ行ったんや?!!!」



残像が残る程の速さで消えたのだ。



辺りを見渡してもその足取りを掴めない。



「レビル。 恐らくソイツの狙いはお前だ。 私達への殺意は無い。 つまりお前への試練なのだろう」



ゼノンが余裕の表情でそう話す。



「なんやと? まぁ、ええやろう。 わいから様子見って事か。

ほんなら、わいと当たった事、後悔させたるわ!!! ゼノンはん! 皆を守っといてや! 全方位---水龍波アクアドラゴノア!!!」




自身を中心に全ての方向へと水龍を出すレビル。

元いた世界で放てば大災害となるほどの技だ。


それを初っ端から繰り出すのだから、相手が如何に油断ならない相手かがわかる。



綺麗な大地を一瞬にして破壊するその力。

流石は三大恐慌の一柱である。



ゼノンも自身とシエン、ジグルドの周りに障壁を作りその様子を見守る。



「凄いのう。 一面水じゃ。 まるで水の中に居るようじゃのう」



「流石はレビル殿です。 ですが、相手も一筋縄ではいかないようですよ」



よく見ると水の上を走る鼠の姿が。

それも水龍の噛みつきを避けながら。



そのままレビルに近接すると殴打の嵐を降らせる。

力はそこまででは無いが、なんと言っても速いのだ。


防ぎきれずに何発も貰ってしまう。


だが、なんとか一発蹴りを入れ一旦距離をとる。

そこでレビルは一つの違和感を覚えた。



「はぁ、はぁ、やっぱりそう簡単にはいかへんか! せやかて、水の上ならさっきまでの速さでは動けんやろ! スピードもさっきよりほんま僅かだが遅いで! こっからはわいの反撃や!

いでよ三つ又の槍(ポセイドン)



水がレビルの手に吸い込まれると、次第にその水は槍へと変貌し

あっという間にに三つ又の槍へと変わった。



その槍を手に持ち一気に距離を詰める。

まだ距離もだいぶあり、鼠は相手の動きをギリギリまで見極めて避けようとしていた。



しかし、、、




「まだ避けなくてええんか? そこはもうわいの射程範囲やで?」




その言葉に鼠はビクッとすると急いでその場を離れようとする。



「もう遅いで。 渦巻く水の閃撃ヴォルテックス・スフィア



レビルの槍から放たれる強力な水撃。

それは音速を超える速さで鼠へと迫る。



そして、レビルの言う通り逃げ遅れた為直撃してしまう。





「どごおおおおんッ!!!!!」





鼠は絶命し、粒子となり天へと消えていった。


若干の苦戦はあったものの、なんとか第一の門をクリアするのであった。

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