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公爵の鉄槌

※ 今日知ったのですが、セリフの前に名前を付けるのは小説として有り得ない行為だったようです。


勉強不足でした。すみません。

名前を入れれば皆さんが覚えやすいだろうという安直な考えで書いていましたがこれからは、変えていきます。

全部の部を訂正していきますので、これからもどうか読んでいただけると幸いです。

時は少し戻り、ブレンタール伯爵がミネルバ伯爵に水をかけられた時、


「あぁ! ミレディちゃんのお父さんが虐められてる!

止めに行こうよお父さん!お母さん!」


相変わらず優しい娘であると実感するゼノン。

そしてメフィも同じ事を思っていたらしく、


「そうね! それじゃあ行くわよ! ちょっとすみません」


そう言ってメフィは他の親子達を退けてどんどん進むのであった。





そして、今ゼノンは騒ぎの中心に居た。


「うるさい小虫のせいで、娘との楽しい時間が減っている。大人しくしなければ力づくでやらせてもらう」


ゼノンは威圧的にそう発した。

辺りは静まり返っている。


伯爵であり、魔法局に所属している相手に向かってあの態度。

間違いなくこの国に居られなくなる。

皆がそう思っていた。




「き、貴様・・・・・・今なんと言った?! 伯爵であり、時期魔法局副長の私になんと言ったァあああッ!!!!!!!」


激昂するミネルバ。

周りの者たちも自分が言われていないにも関わらず、ワナワナと震えている。




「やだやだ。権力を振りかざし自分勝手な行動って本当にしょうもないわね。それとも反面教師を目指しているのかしら?

だとしたら正解ね。ムム、こんな大人には絶対なっちゃダメよ?」


更に煽るメフィ。


これにはゼノンも内心苦笑いである。

メフィの話術のスキルはピカイチだ。


素で言ってるのだから余計にタチが悪い。


そしてムムも母譲りなのか段々とメフィに似てきている。

いや、元からこうなのかもしれない。


「うん!わかった! ムムはお母さんみたいな優しい大人になるんだ!」


素直に答えるムム。

そんな天使の様な笑顔を振りかざすムムにメフィはメロメロだ。


「もうムムったら♪ 本当に可愛い子♪」


そう言って抱きしめる。

煽った相手は放ったらかしにして。


怒りに震えるミネルバ。

とうとう堪忍袋の緒が切れてやってはいけない事をやってしまう。


メフィの顔目掛けて拳を振りかざしたのだ。


突然の事で叫ぶムム。

しかし、メフィには当然当たるはずもない。

余裕で避けられはするが、敢えて避けなかった。

いや、避ける必要がなかったのだ。

何故ならば、




「小虫。今私の妻を殴ろうとしたのか?」


ゼノンに阻まれ逆に拳を握りしめられるミネルバ。

本気を出すと潰れてしまう為、一割程度の力で握る。


だが、それでもミネルバには効果抜群であった。


あまりの痛みに悲痛な叫びをあげるミネルバ。


「ぎゃああああッ!!!!!!!」


断末魔とも取れるその悲痛な叫びは、周りを騒然とさせる。

そこへブレンタール伯爵がやってきた。


「ゼノン様。お初にかかります。ロベルト局長から

ゼノン様の話しは聞いておりました。

そして、娘がいつもお世話になっております。

どうかお怒りを収めて頂けませぬか?」


ブレンタールに言われてゼノンは頭を冷やす。

確かにまだ殴られた訳では無い。


それに、このままではミネルバの拳が砕けてしまう為ゼノンは離すことにする。




息を荒らげるミネルバ。

その顔を憎悪に覆われている。

公の場で醜態を晒され自分の立場がない。


このままでは恥をかいて終わってしまう。


ミネルバは再びゼノンへと声を荒らげた。


「貴様ァッ!!! この事はロベルト局長に報告するからなッ!!! これで貴様の人生も終わりだ!!! 私に歯向かった事を後悔するがいい!!!」


そう叫ぶもゼノンとメフィには効果は無かった。


そして、その事をブレンタールが代弁してくれた。




「ミネルバ伯爵。後悔するのは貴方の方です。

この方は三大公爵の一人、オルレア公爵様です。

そして、あのロベルト侯爵の師匠でもあるそうですよ」




その言葉を聞いて再び辺りは騒然と化す。

ミネルバはというと、真っ白になっていた。


相手が自分よりも位が上であり、自分の所属する職場のの最高位の方の師匠である。


生気を失い口をパクパクさせ固まっていた。


そして、ミネルバの夫人も同じくガタガタと震えている。


「ゼノン様のおかげでこの場は収まりました。

せっかくの親子遠足が台無しになるところでしたよ。

本当に感謝致します。そして、この事はロベルト局長にも話しは

通しておくとしましょう」


ロベルトに話せばミネルバは失墜するだろう。

自業自得である。


「うむ。では遠足を再開するとしよう。ルーガス先生。頼む」




口をあんぐりと開けて呆けた顔をしていたルーガスは、ゼノンの

言葉で我に返る。


あまりの情報量に整理ができていなかったのだ。


「そ、そうですね! 少しハプニングはありましたが

皆様出発しましょう!」


ルーガスの言葉に皆が喜びの完成をあげる。




ゼノンとメフィの間ではムムも大いに喜んでいた。


「お父さんとお母さんはやっぱりムムの自慢の親だよ!」


その言葉にゼノンとメフィも優しく微笑む。


「ムムも私達の自慢の子供よ♪ さっ!3人で手を繋いで行きましょう! 」


「うむ。疲れておんぶはなしだからなムム。自分の足でやり遂げるのだぞ」


「うん!!! ムム頑張る!」


元気よく答えるムムにゼノンは頭に優しく手をおき、父親の顔で微笑む。




何故だか、この3人は周りより輝いて見え皆が注視していた。


「なんてカッコイイお父さんなんでしょう」

「美しい奥方だ」

「私もあんな奥さんが・・・・・・いたッ!!!」

「あんなにお似合いの夫婦は初めて見たな」

「私もあんなお父さんとお母さんが良かったな」


周りが口々に羨む中、ゼノン達3人は既に3人の世界に入っているのであった。

「面白いな、続きが読みたいなと思ったらブックマーク、高評価をお願いします。そして誤字脱字や意見などあったら是非コメントしてください。」

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