始めに
代表作の『ゴッド・オブ・ナンバーズ』の方に力を入れていきたいのでコチラの方は一日一話でやっていこうと思います。
よろしくお願いします。
「グハハハッ!!!!!! 勇者共よ! 貴様ら如きが我に勝てると思うたか!!!」
魔王バルバトスの前に勇者レインは仲間達とボロボロになりながらもなんとか耐えていた。
「き、貴様を倒さなければ、人間の国は永遠にお前達の恐怖に縛られ、殺されていく、・・・・・・必ず倒してみせるッ!!!!!!」
魔王バルバトスは光好戦的であり、残虐な魔王の一柱である。
何人、いや何百人も命が犠牲となっていた。
「ハッハッハッ!!!!!! 言葉だけは一丁前よのう、ならば死ぬがいい!!! インフェルノッ!!!」
「ぐあああぁぁぁッ!!!」
魔王バルバトスの魔法により、四人は吹き飛ばされ地面に伏している。
レインは勇者になってまだ日が浅い。
だが、バルバトスの暴挙を許すわけにはいかないと討伐の勅令が発せられたのだ。
「くっ・・・・・・俺達ではまだ勝てないのか・・・・・・
」
実力の差を思い知らされたレインとその仲間達。
「最初から素直に首を出せばいいものを、無駄な労力を使わせおって!!! トドメだ!!!」
バルバトスがトドメを刺そうとしたまさにその時、、、
一人の男がレイン達の前に現れた。
「おいお前、いい加減人間を攻めるのは止めろ、さもなくば殺すぞ」
レイン達は何が起きているのか理解出来ずにいた。
細身の男は巨漢の魔王を前にして、挑発ともとれる言動を取ったのだ。
当然バルバトスは怒声をあげた。
「あぁッ?!!! この大魔王バルバトス様に向かって舐めた口聞いてんじゃねーぞ!!!」
バルバトスは細身の男に向かってインフェルノを放つ。すると、
「うるさい、黙れ」
その男が右手から小さな火を出すと、バルバトスのインフェルノを突き破りバルバトスの体は燃え広がった。
「ぎゃああああぁぁぁッ!!!!!! これはインフェルノより強い---ヘルインフェルノ?!!!」
あまりの威力にバルバトスは驚いていた。
「いや、ただのファイヤーだ、そんなのも分からんのか」
冷徹な目でそう告げる男。
こんな事が出来るのはこの世でただ一人しかいない。
その人物に心当たりがあるバルバトス。
だが、気付くのが遅すぎた。
「ま、まさか貴様は、いえ『貴方様』は・・・・・・ぎゃああああぁぁぁ!!!」
何かを言おうとしたが遅かった。
バルバトスは燃えて消し炭となり消えた。
レインとその仲間達は、口を開けたまま唖然としていた。
あんなに手こずった相手を赤子を捻るかのように瞬殺するその力。
勇者達は恐怖に慄いている。
そんな中、恐る恐るレインが口を開く。
「あ、あの!!! 助けてくれてありがとう、ございます・・・・・・あなたは味方ですか? それとも・・敵ですか?」
「うむ。私はどちらでもない、そこの魔王が目障りだったから殺しただけだ、貴様らもさっさと国に戻るんだな、コイツを殺したのはお前達の手柄という事にして良い、ではな」
そう言うと空間転移で消えた。
「嘘・・・・・・転移魔法?・・・・・・ありえない・・・・・・あれはとっくの昔に失われた伝説の魔法よ!!!!!!」
レインの仲間である魔法使いが驚愕する。
続けて剣士の仲間も口を開く。
「まじかよ・・・・・・それにあの男、全く隙が無かった・・・・・・俺達じゃあ一秒持つか持たないかだぞ」
「と、とにかく今は生き残れた事を喜びましょう。そしてあの方の言う通り国に戻り、魔王討伐の報告をしましょう!」
最後に聖女がそう告げるとレインは
「いや、しかしだな、魔王を倒したのは僕らじゃな
い・・・・・・」
確かにレイン達は何もしていない。
それどころか、あの男が居なければ殺られていたのはレイン達の方だ。
手柄を横取りするような真似はとてもじゃないができない。
「あの男が言ってくれただろ?それに、これから特訓して今後それに見合う力を手に入れればいいじゃねーか!」
「それもそうね。何より魔王討伐の知らせは人類の希望よ。
結果はどうあれ、それを伝えるのは貴方の仕事。とにかく国へ戻りましょう」
結局仲間たちに諭され、手柄をいただくことになった。
「あ、あぁ、そうだな・・・・・・」
(あの男は一体何者なんだ・・・・・・あの魔王を一撃で・・・・・・)
この世界には、大きく分けて五つの国がある。
人間の国 魔物の国 獣人の国 エルフの国 ドワーフの国
この五大陸が存在する。魔物の国以外は、一人の王様が国を治めているが、魔物の国には5人の魔王が存在していた。(一人は死に現在は四人)
勅令それぞれの国同士の仲は悪く、どこもかしこも戦争は起きている。
この世界の形は簡単にいうと、五角形の形をしており、上を人間の国とすると時計回りに、獣人の国、ドワーフの国、エルフ国、魔物の国の順番になる。
この世界の街並みは中世のようだ。
銃や機械などはなく、弓や馬車など原始的である。
だが、この世界には魔法が存在する。
身体強化系から属性魔法等、様々な魔法がある世界。
これがこの世界の仕組みだった。
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