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第2部 驚愕のニュージーランド編 VOL4「や、宿がないっ!!」(1997年)

ー驚愕のニュージーランド編 VOL4ー

「や、宿がないっ!!」

マウントクック 1997年1月


景色のいいルートでは長距離バスの旅が

楽しい。

快適なゆったりした乗り心地で

雄大な自然を眺めながら進んでゆく。

しかもかなり安い。

ただこの国のバスの冷房はどこでも

たいてい強すぎるんやなあ。

Tシャツと短パンで過ごしていても

バスには必ずジージャンを持ち込む。

日本では考えられないスタイルやろうけど、

ドライバーは襟のついた半袖シャツに

ネクタイ、短パンというスタイルが多い。

寒くないんやろか?フシギだ。


バスの大きな窓から飽きもせず

外の景色に見とれる。

テカポ湖のミルキーブルーとでもいうのか

「絵の具の水色そのもの」の

あまりに美しすぎる水の色に

すごいショックを受ける。

誰が写真を撮っても絵はがきに

なってしまうような風景に感動。

しばらくすると、上の方を万年雪に覆われた

3000m級の峰の中にひときわ悠然と

そびえ立つ山が見えてくる。

富士山とほぼ同じ3764mの標高を持つ

ニュージーランド最高峰のマウントクックだ。

「あれかあ! うーーーん、

さすがにキレイやなあ!」


マウントクック村の宿泊施設は

高級ホテル2軒とユースホステル、

それとガイドブックに出てないような

ものを入れてもなんと全部で4、5軒しかない。

あとはバー、小さい食料雑貨店、郵便局、

観光案内所が1軒ずつあるだけ。

それですべて。

世界に誇る自然を守るために

たくさんの人間を村に入れない方針だ。

ちなみにいろんなとこで星空を眺めたけど、

ここマウントックックのそれは

今まででいちばんブッ飛ぶ美しさだった。

ひとや建物や車がわずかしか存在しなくて

空気がキレイなだけでなく、

明かりがほとんどないから星がほんとに

コワイくらい見えるのだ。

外で寝っころがってビールを飲みながら

飽きずに1時間くらいも眺めていた。

これが日本の裏側の南半球の星空かあ。


「世界一美しい散歩道」と呼ばれる

ミルフォードトラックの4、5日間の

泊りがけのトレッキング(山歩き)コース

なども何ヶ月も前から予約がいるし、

入山人数制限もある。

なあーんにもないが、

自然だけはスンゴイとこなのだ!


毎度のごとく軽い気持ちで予約なしで

ユースホステルへ行ったら満員だった。

「ゲゲーッ!!マズイッ!! 

どーしよおっ!!」

1月は1年で最も暖かい(暑い?)し、

植物が美しい時期なので、

有名な場所には観光客が集まるのだ。

ちょっと甘く見すぎていたようだ。

今までのように、ダメなら他に行けばいーや

とはいかない。

この村には「選択」などという余地はナイ。

受付のおねーさんが電話で確認してくれたが

他のホテルも全部いっぱいだ。

めんどくさそーになんとかなるかもしれない?

から夜にまた来いと言う。

「かも」??

もしなんともならんかったら

いったいどうなるんやろ??

夏でも雪山に囲まれたここは

夜はかなり冷え込むはずだ。

うーーーん、まさかここで

寝袋もなしで野宿ぅ?

マ、、、、マジィ?

えーーい!考えてもしゃーない!

「たぶん」なんとかなるやろ。

とりあえず遊びに行くぞお! おーーっ!


(「パンツとブラジャー姿でHELLO」に続く)


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