国取り?いえ国殺しです リナside
リナが行った一手は・・・
リナと骸は教国の公園の噴水の前で座っていた
「骸、どうする?」
「どうしようかのぅ〜」
何をするのか全く決まっていなかった。そんな彼女らの元に・・・
「お姉さん!そのドラゴン喋るの!!!」「おい触らせろよ!」「どけよ俺が先だぞ!」「あのドラゴンぬいぐるみみたい!」「そのドラゴンちょうだい?」・・・
沢山の子供が群がっていた。子供達の視線の先は骸ー普通はドラゴンと龍の区別は分からないが骸にとってドラゴンと呼ばれようと龍と呼ばれようとウザいことに変わりはなかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「そうだ!この国の機密文書を集めればいいんだ!」
日も沈みかけた頃、リナは面白いことを思いついた
「骸!教国のお偉いさんのところに忍びこんで『黒い』文書や報告を見つけよう!そしてそれを新聞を発行しているところに売るんだ!」
この世界には新聞紙の概念があり、新聞を発行しているところがある。それも全国家に対して発行しているのである。もし、成功すれば教国に絶大なダメージを与えられる・・・が
「しかし、真っ向から否定されたらどうするんじゃ?腐っても教国は神の御加護があると謳っているのだぞ?『あくどいことをしていたら神からの天罰がある』と言われたらそれまで」
「ふふん、それならそれでいいのだよ。私が欲しいのは教国への不信感なのだから・・・」
こうして二人は教国の中枢に入り込むことにしたのだが・・・
「なぁ骸、嘘だと言ってくれよ?」
「残念ながら事実だがな。いや幸運ながら、かな?」
全くと言っていいほど警備の目がないのである。一部警備員がいるが特にたいしたこともなく、ぶっちゃけ忍びこむ場所を間違えたかと何回も疑ったほどである。しかし、その考えはとある文書を見つけたことで杞憂と化した
「骸見て見て。見つけた、この国の喉元を掻き切れるレベルの文書が」
その文書にはこう書いてあった
聖魔法者育成計画
1、聖魔法に適性のある者を子供の頃に誘拐する
2、誘拐した子供にひたすら聖魔法を覚えさせる その過程で他の魔法も少しは
教え、時にわざと怪我した者を回復させる
3、ある程度育ったら騎士達に助けさせ、教会に感謝の念を抱かせる その際、
教会の門を潜るか聞き、潜った者はそのまま雇い、潜らなかった者は他の
国に行ったことにし、証拠隠滅のため殺害する
4、これを繰り返す 一回につき子供の数は三人程度がちょうど良い
「・・・これは確実に首を掻き切れるの」
骸の『固有結界』で脱出した二人はすぐに新聞を発行するところに文書を匿名で送った
ー次の日ー
教国の中枢には多くの人でごった返していた。騒音で塗れ、なんて言っているのかすぐ側の人でも聞こえないレベルだった
人々の多くは誘拐された母親、父親、孤児院の先生たちであった
教国は神を盾にし、無罪を主張するも「じゃあ子供に会わせてよ!」と言った声に対しては答えることができなかった
なにせ会わせることができる子供はいるが、旅に出たことにして殺した子供も多くいた。また、旅に出たと説明したとしてもそれは子供の死を意味する。そして旅に出たことにすれば一旦はこの場を凌げても文書と同じような状態にあることを意味し、文書が真実味を帯びるのであった
そしてルナとリナが教国に与えたダメージを遥かに超えるダメージ、いや蹂躙を行ったはユウキ。真打登場である
はい、と言うことで次回はユウキさんの蹂躙タイムです。
いかに教国に傷を与えるのか、見ものですね