鐘鳴りて愚物は何を思ふ
主人公の出番はありません。
帝国、王の謁見の間に15人の者たちが集まった。
「ふざけているのか!この手紙は!」
そのうちの一人。帝国の王は持っていた紙を投げつけた。その紙には、
『拝啓いかがお過ごしでしょうか。
さてめんどくさいんで用件だけ。今日の12時。一番高い建物のあれなんて言うんだっけ。あの時計の鐘が鳴った時襲撃しに来ま〜す。
p.s.うちの姫からもう許可を貰ってま〜す。』
「くっそう!舐めやがって!」
「まあまあお父さま。此処には異世界の勇者様が3名も、そしてそのお仲間もいらっしゃるではないですか。」
「ああ任せとけ姫様。」
「わかった。」
「魔王でも神でもなんでもこいってんだ。」
三人の勇者はそう答えた。
「…でもおかしくない?此処に来るなら勇者が三人いることは調べるはず。なのにどうして・・・」
「うるせーよ南蝉。どーせ馬鹿が仕掛けてきたのか悪戯だろ。勇者じゃないお前が口出しすんな。」
「・・・」
「落ち着いてください。今喧嘩しても…「うちは降りる。じゃあね。」ちょっと南蝉さん…」
「放っとけよ姫様。あんたももしもの時のために逃げとけ。」
「…分かりました。」
「ユウナはいい子だ。」
この判断が後に運命を分ける。
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「レイ!レイレイ!なあ見てくれよこの湯呑み!」
「私には変な形のものにしか見えないんだけど…リュウそういうの本当に好きよね。」
襲撃を仕掛ける二人は街で遊んでいた…
今は骨董店の前でリュウが漁っている。
「にいちゃんそれ気になるのかい?それはうちのバカ息子が作ったものさ。まだ13に満たないのにお金の心配をしてくれて、息子が作って此処に置いてんのさ。値段はそっちで決めな。タダではやれんが。」
「ん〜じゃあこんくらいかな?」
そう言って店主にお金を払った。
「!!!おいちょっと待て!」
「え?何少なかった?」
「多いわ!この店買えるくらいの値段があるわ!なんでこんなに…」
「有能な人材へ投資かな?」
「お前何者だ?普通のやつはこんなに金は持ってねぇ。」
「とある最高ランククランのリーダー。」
「なるほど。また来いよ。」
「ああ。このアホな戦争が終わったらな。」
「アホって…事実だが少なくとも人混みで言うなよ?大変なことになるからな。」
「わかったわ。それじゃあね。」
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「さてリュウ。鐘が鳴るわよ。」
リーンゴーン リーンゴーン リーンゴーン リーンゴー…
「さて。終わらせようか。この戦争を。」
次回で帝国の終わり編のメインサイドは終わりです。サブストーリーとif世界を投稿するつもりです。帝国の終わり編の次の章は神喰いの剣編ですね(予定)
もしかしたら2章ではった伏線と1章ではった最大の伏線を回収する◯◯編になるかも?◯◯編の◯はまだ秘密ですが、察しのいい人は分かったかも…ね。