表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白い恋人  作者: 蒼井晶
3/3

見知らぬ着信音

 バイトで酷使した体をソファーに預け、七美はぼんやり天井を見上げた。昨日から今朝にかけての記憶は、相変わらずまだ戻らない。朝の男は、一体誰だったんだろう。

 一番腑に落ちないのは、一緒に寝ていたにも関わらず、何かされた形跡がなかったことだった。添い寝フレンドじゃあるまいし、全く意図がわからない。いくら考えても答えは見つかるわけもなく、お風呂に入ろうと立ち上がった。

 その時だった。聞き覚えのない着信音がかすかに聞こえたのは。

 恐る恐るスクールバックの中を覗くと、暗闇の中で見知らぬスマホが光っていた。着信画面には、「璃花子」という文字。しばらくすると着信音は止んで、画面は真っ暗になった。

 スマホを手に取りボタンを押すと、瑠璃子からの着信が40件と表示された。

 不意にあの綺麗な寝顔が思い浮かび、彼女か奥さんだろうと予想した。彼女がいても既婚者でも、時々羽目を外したくなる時があるのかもしれない。でも、結局浮気する勇気はなかったとかそういうことなのだろうと、七美は無理やり自分を納得させた。明日交番にでも届けようと思い、再びカバンの中にスマホを戻す。

 今度からナンパに乗るのはやめようと、七美は少しだけ反省した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ