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人生の終わり

ー私、牧野鋼太郎は御社に在籍の間死亡した場合、御社のロボット開発に貢献するため献体することをここに同意しますー


確かに入社時に渡された同意書に俺、牧野鋼太郎は同意し署名した。




町は迫るクリスマスに対して華やかなネオンに彩られ、行き交う人も心なしか楽しげな雰囲気を醸し出している。

それはいつもと変わらない日常。

そんな中、俺は酔っ払いが座席を占拠し寝込む電車に乗り込み、人気の少なくなった暗い路地を抜けて、明かりのぽつぽつと点る社宅に向かう。着いた時には日付は既に翌日に変わっていた。玄関扉を開けば、出迎えてくれたのは等身大のお気に入りロボアニメのポップ。


「ただいま」


ポップのロボに一声かけ、靴を脱ぎ、ワイシャツのボタンを外しながらベットに向かう。第二ボタンまで開かれたワイシャツを脱ぐことなく俺はベットに顔面からダイブした。少し汚れが出てきた白く柔らかい布団が俺を包み込み、一瞬で永久の眠りへと誘った。


これが俺の最期。


牧野鋼太郎。享年26歳、男性、独身は急性心不全によりこの世を去った。その日の新聞の端に2行ほど名が刻まれると言う痕跡だけを残して。



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