ギルドへの登録 特別試験
遅くなりました‼
ここまで読んでくれている人がいるか分かりませんが、よろしくお願いします
「はぁー、疲れた」
「その、すまなかった」
俺がだるそうに歩いていると、フィアが申し訳なさそうに謝ってきた。
俺達は今、城下町を歩いている。
なぜ、こんな状態で歩いているかというと医務室での一件が原因である。
~少し前~
空間を解除するとおっさんがアーフィア近づき、肩に手を置いた。
「フィア、大丈夫だったか!」
おっさんは涙を流しながら聞いている。
すると、フィアは顔を赤くして
「父上、大丈夫です。特に何もありませんでした」
と答えた。
『なぜ、そこで赤くなる?!』
俺は心のなかで突っ込みを入れた。
すると、おっさんの涙が止まり顔がみるみる赤くなっていく。
そして、こちらを鬼のような顔で見る。
その奥では、フィアがクスクス笑っている。
『こいつ、絶対楽しんでる!』
俺は、心底驚いた。
戦った所までは真面目なやつだと思ったが、打ち解けてからなんだこの差は!
「お前、我が娘に何をした‼」
と、こちらにつかみかかってきた。
俺はそれを横にかわすと、おっさんは対応できずにそのまま転んだ。
「いや、俺はなにもしてませんけど」
「嘘をつくな。あのフィアが真っ赤になるなんて絶対に何かあったに違いない」
おっさんが叫ぶ。
その周りでは連れてきた兵達が理解が追い付いておらず、ただ突っ立っている。
「お前たち何を突っ立っている?早くあいつを捕らえんか!」
おっさんが、言うと兵たちは一斉に飛びきってきた。
俺はそれをかわし続けて、チラッとフィアの方を見る。
さすがのフィアも予想外の展開にあたふたしている。
「今日は色んなフィアが見れたな。」
~現在~
「あの後、まさか全ての兵に終われるとは思わなかった」
俺は、思い出すとさらに疲れた。
フィアがなんとか止めなければ、今頃大罪人になっていただろうな。
しかし、その後でフィアが俺の旅についてくと言ったときにもひと悶着会ったな。
「本当にすまなかった」
俺が思い出しているとフィアがさらに謝ってきた。
その表情は本当に申し訳なさそうで可愛く思える。
「別に気にするなって。それよりこれからどうするか。金もないし」
俺はひとまずを変えて今後の事を話すことにした。
落ち着いたとはいえ、おっさんを怒らせてしまったので情報やお金など貰っていない。
まぁ、俺はこの世界の住人だからお金は持っているけどそれを出すのはまずいからな。
「それだったら、私が出すから心配するな」
フィアは胸に手を当てて言ってきた。
「いや、女性に出させるのは男としてかっこが悪い。この世界ではギルドはあるか?」
俺はギルドが有ることは知っているが、あえて聞く。
一応は異世界人ということになっているし。
「あるぞ、ちょうど目の前の茶色い建物だ。しかしなぜだ?」
フィアはそう言うと目の前の建物を指差したと同時に聞いてきた。
「いや、お金を稼げて身の証明も出来る上に強いモンスターと戦える。一石三鳥だろ」
俺が言うとフィアはなるほどと顎に手を当てて考える。
「しかし、いきなり強いモンスターとは戦えないぞ。ランクを上げなければならない」
「なんだと!」
フィアが言うと俺は驚いた。
まさか、ランクというものがあるとは思わなかった。
「なんか、一気に上げる方法はないのか!」
俺はフィアに顔を近付けて聞く
フィアは顔が赤くなって背けようとするが顔が近いため背けてない。
「あるにはあるが厳しいぞ。それと顔が近い」
フィアが答えると同時に言ってきて、俺も顔が近いことに気づいて慌てて離れた。
「その、悪い。それで何があるんだ?」
「いや、ギルドマスターと戦うんだ。勝てても負けても実力がマスターに伝わればこの分のランクにしてくれる。」
フィアの顔がまだ赤いが答えてくれた。
「なるほど、一先ず善は急げってことで急ぐぞ」
俺はフィアの手を取ってギルドに向かった。
また、フィアの顔が赤くなったのは気のせいだろ。
ギルドに着くと扉を開ける。
その時に扉に付いていた小さいベルが鳴り音が響く。
その音でこの場にいた奴がこちらを見た。
ごつい男もいれば女もいる。
それに年齢の幅が広い。
白髪も生えている、じいさんも居るが背中に剣を差しているのでおそらく幻影だろ。
「こっちだ」
そんな視線を無視してフィアは窓口に向かう。
俺はその後ろを付いていった。
窓口と窓口の間に簡単な仕切りがある作りだ。
フィアが向かった窓口に居たのは、犬の獣人の女性がいた。
年は俺たちより少し上だろう。
女性はこちらに気付くと笑顔を向けてきた。
「あらアーフィアじゃない。どうしたの?何か依頼でも受けるの?」
女性がフィアに、聞いてくる。
というかフィアは常連なのか?一応姫様だろ?と思い本人を見る
素の視線にフィアが気づいてこちらを見た。
「一応、姫と言うのは隠してある。父上にも反対されたが無理やり通した」
と小声で言ってきた。
「もしかして、その子アーフィアのこれ?」
女性が小指を立てて言ってきた。
すると、マワリガ一気にざわめき始めた。
「ちっ違う!こいつはただの知り合いでギルドに登録するから一緒に来ただけだ」
フィアがまた顔を赤くして言った。
「まあ、そう言うことにしときましょ。
初めまして、私はユーリアです。これからよろしくお願いします」
ユーリアは最初にフィアに言うとこちらに挨拶をしてきた。
俺は挨拶を返す。
「ギルドの説明は聞いた?」
「フィアから聞いた。そして、ギルドマスターに挑める事もな」
オレガノ答えるとユーリアは驚きの表情に周りは静かになった。
と思ったら、爆笑の声変わり響く。
「あの、少しずつ実力を付けて行けばランクは自然と上がるわよ」
ユーリアが別の案を出した来るが、俺は首をふった。
「いや、マスターに挑戦でいい。早くランクをあげたいからな」
「おい、小僧が調子に乗っているんじゃねぇぞ」
俺が答えると、誰かに肩を捕まれた。
振り返ると、そこには頬に3本の傷跡があるごついおっさんが俺を睨み付けていた。
「なんだよおっさん」
俺は少しいらっときたので、切れ込みに言った。
「あぁん!ガキが調子に乗るんじゃねえと言ってるんだよ」
おっさんも切れぎみに返した。
俺は、手をおもいっきり払っておっさんを睨み付ける。
「なんだよ。俺様に歯向かおうって言うのか?」
おっさんが更に言う。
「やれやれ、相手の力量も分からない奴が偉そうにするんじゃねぇよ!」
俺は完全に切れておっさんに言った。
「こぉのガキが!謝っても許さねぇからな」
おっさんはキレて俺に殴りかかってきた。
周りは、やっちまえと盛り上がっている。
おっさんは右ストレートを放ってきた。
俺は、それをかわして力一杯おっさんに左ストレートを胸元に放った。
それがおっさんの体にめり込むと、おっさんは飛んでいく。
可部をぶち破り、屋外まで飛んで数百メートル辺りで転がって止まった。
周りは、呆気に取られていた。
嘘だろとか、あの人がとか聞こえる。
どうやらおっさんはそこそこの実力者だったらしい。
「おい、他に何か言いたい奴はいるか!」
俺が言うと、周りで盛り上がっていたやつらは全員首をふった。
「おい、騒がしいな」
すると、窓口の奥の扉が開き筋肉質の男がやって来た。
俺はそいつを見ると何かを感じた。
「こいつ、強いぞ」
俺は本能的に感じて呟いた。
「マスター、実は」
ユーリアは男に事情を話始めた。
なるほどこいつがマスターかと俺は微笑む。
「なるほど、おいお前名前は?」
男は話を聞き終わると、俺に視線を向けて聞いてきた。
その言葉だけでも、威圧感がある
「カリュストだ」
俺が答えると、男は笑いだした
「あはは、確かに実力はあるようだな。俺の威圧を受けて動じないとはな。
面白い、戦ってやるよ付いてこい」
男は言うと、扉の奥に向かった
俺はユーリアに窓口への扉を開けてもらい、ユーリアを先頭にフィアと一緒に後を追った。
「こいつはとてつもなく楽しそうだ」
俺は笑いながら言うと、フィアはため息を付いた。
「せめて、死なないように頑張ってくれ」
フィアが、言うと俺は立ち止まりフィアを見る。
ユーリアも立ち止まりこちらを見た。
「フィア、俺を誰だと思っている俺は・」
「そうだな、私を負かしたやつだったな。」
俺の言葉を遮ってフィアが言った。
俺は、おうっと答えると前を向く。
そこではユーリアが俺とフィアを見てニヤニヤしていた。
「やっぱりこの子はフィアの」
「だから、違ーう!」
フィアの声が響く。
それにしても俺といつものアリスへの癖で正体を言いそうになった。
気を付けならければ
俺はそう思いつつ、ギルドマスターが待っている所へ向かった。
次回は、ギルドマスターとのバトルを書きます
なるべく、週末まで書けるように頑張ります