あの時の話
「え、何ママと先生知り合いだったの!?」
そう問いかければ2人口を揃えて苦笑いしながら言う。
「「ちょっとね」」
教えてと繰り返し問い詰めるとうまく切り抜けられていく。そんな中部屋の戸を何者かが叩いた。
「はいってもイイ・・・?」
開かれた扉から除いた顔はくりくりの青い目に白い陶器のような肌。金色のウェーブのかかった髪に、他校の制服と校内入校許可証。
「あの子は・・・アリスちゃん?」
「アリス?」
私の聞き覚えのない様子を感じたのか呆れてママは私にデコピンした。ママはスポーツはやってなかったらしいのに力は強い・・・。何者だろうか・・・?
「アリスはイリーナの妹よ、小さい頃一緒に遊んだのに・・・。」
「小さい頃って言ったって1歳の頃数回だけでしょ?」
・・・。分かるか!!!覚えてたらすごいわ!!もう私高校生よ!?全くー。何年前だよ!15年前くらいだよ!覚えてねー!!!と思ってるとアリスが私の方に近づきカタコトの日本語で言った。
「ワタシAlice。あなたハ?」
コテンと首を傾げるとそれに合わせて揺れる金色の綺麗な髪の毛。
「私は・・・篠宮 奈々」
そう答えると目を輝かせて私の名前をくりかえし呟いた。
「OK!シノミヤ!!」
「奈々でいいよ!」
そう答えたらママとイリーナ先生は微笑ましそうに私たちを見つめてた。
「でもなんでアリスはここに?」
「アリスの所も出たのよ、レポートが」
めんどくさいねと笑えば話し始めるぞと言わんばかりにママとイリーナ先生は私たちの背を押して保健室のベッドに座らせた。
そして話し始めた。