心配性=メニューを確認する
俺の心配性というのは心配になったことを激しく心配するタイプで、普段からオロオロしてる訳ではない。
これは心配性2型の症状だ。1型の場合あらゆることが心配になり色々な事が中途採用になることが多い半面、気が利くと言われることも多い。
2型の場合は一つの心配事が頭をグルグルと巡り頭が固いと言われることが多い。
入学式を例として当ててみると、友達ができるかとか、担任は怖くないかとか断片的に心配していくのが1型、入学式=人たくさん=危険な人いる=殺られる、といった全てが繋がっている心配性が2型だ。
なので、現在目に見えて危険がないため多少余裕を持った思考ができる。
異世界、魔方陣で来たからには魔法的要素があるのは確定だろう。空気は地球と変わったようには感じないし、寧ろ森の中だけあってとても澄んだ空気だ。
さて、そろそろ俺が異世界だと気付いた原因であるメニューさんについて詳しく触れていこう。
まぁ、メニューさんだけじゃなく空飛ぶ魚とかプテラノドンみたいなのがいたから確信に至ったのだが。
まずはステータスからいこうか。
名前:高橋 白夜
年齢:17 種族:人族
レベル:1 sp:10
HP:120
MP:30
魔法:アイテムボックス エアハンド ステータスチェック ???
スキル:???
なんか随分と簡単な気がする。普通だったらstrとか色々あるんじゃないの?こういう感じのステータスがあるゲームをやったことがあるから少し物足りない。
比較対象もないから高いのか低いのかよく分からんので、そうそうにアイテム欄を開いた。
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ナイヨ
エッ?ナニカキタイシテタ?
マジナイワーww
ヒトリジャナニモデキナイノカイ?
ホラ、サンカイマワッテ『ワンッ』ッテイエバカンガエテヤルヨww
……
…………
………………
「ファッ○ン!メニューさん!!ワンッ」
それでもやっちゃう俺、プライドは心配性には必要ないんですよ。
もう一度アイテム欄を見てみると新たに何かが追加されていた。
食べかけのプリン(激辛)
「これ元々俺のだよ!そして激辛ざまぁ!」
捨てるのも勿体ないので攻撃手段の1つにしようと思う。
続いては魔法欄。
大体???で今覚えてる魔法であるアイテムボックスとエアハンドだけが確りと表記されていて最後の行に
『プリンの癖に辛いんだよファイア!』
と書いてあった。
だからあえてもう一度言おう
「激辛ざまぁ!」
ステータスをもう一度見てみたら『プリンの癖に辛いんだよファイア』(略してプリファイ)が魔法の項目追加されていた。
最後にスキル欄。多分ステータスに書いてあったspはスキルポイントだろうと予測していた俺は内心ウキウキとしながらスキル欄を開いた。
予想は当たっていたようで暗転しているスキル名の横に消費SP~と書かれている。最後から二番目の???だけは暗転しておらず、最後の行には『プリン発見♪』と書かれているのを俺は目の当たりにしてしまった。
その瞬間俺は地に膝をつき秘蔵のプリンが奪われた事を悟った。溢れる涙は止めることはできず、ひたすらに一緒に入れた保冷剤も食べてしまえばいいと思った。