071 集い
担当:宮居
「じゃあとりあえず商店街に……って来たけど、どこ探したらいいのかしらね」
「ひとまず果物屋のところへ行きますか?」
他に宛もないし。キョロキョロ探しながら、件の果物屋の方向へ歩く。
「さっきの子見た?」
「見た見た。綺麗な子だったよね~」
「外人さんかな。どこの国の人だろ」
「かもねぇ。どこの人だろ……」
ヒソヒソと話す女の人2人組の会話が聞こえてしまった。
綺麗な女性ねぇ……。
「こんにちは、店主」
「おお、いらっしゃい」
「今日は良い林檎、入りましたか?」
「あるぞ。買ってくか?」
「3つほど欲しいですね」
「……じゃあちょっと着いてきな」
ヤオが店主と共に奥へ行ってしまった。いつの間に仲良くなってるのよ……。
「ふーん。ここには来てねぇぞ。まぁでも噂は聞いたがな」
ヤオが林檎を抱えながら、店主と共に出て来た。
「王宮の方に歩いてったって話だか……それが彼女らとは限らんなぁ」
「そうですか……わかりました、ありがとうございます」
「こちらこそ、まいどあり」
「アンジェさん、図書館へ行きましょう」
「そこにいると?」
「恐らくは。先程の女性達が話していたのも聞くに、確実だとは思いますが」
「ヤオがそう言うなら。他に宛もないし行きましょ。だけどその林檎はどうするの?抱えていくつもり?」
「しばらく預かっててやってもいいが」
店主が提案する。
一瞬迷った様子を見せたヤオだったが、頷いて、
「それではよろしくお願いします」
と林檎を預けた。
そして早足で図書館を目指す。
結局同じとこに行くなら声かけてくれれば良かったのに。まぁまだ確定したわけじゃないけど。
「あ、てか、どうやって中はいるの?」
と聞くとヤオはカードを見せてきた。
誰のよそれ……。
「友人にお借りしました」
めっちゃくちゃな笑顔で言われた。何その笑顔。
「と、着きましたね」
さっとカードをかざして入ってく。
とても広い図書館には、ステンドガラスを通した光が差し込んでいて、なんでかとても綺麗だった。
中央のテーブルに、2人はいた。それと、
「……クレズさん?」
クレズも。
「あれ、君も来たの。どうやって入ったんだい?」
ヤオに目を向ける。
彼はカードをひらひらと振り見せてからしまった。
「ふーん……」
彼はそれだけ呟いた。
「あ、アンジェさん……どうしました……?」
エルが恐る恐る聞いてくる。
「あたしたちも知りたいことがあってね。あなた達を探してたのよ。目的の場所はここだったから良かったけど。で、あなた達は何故ここへ?」
「気になることがあって……」
「それは、この国の王様の話でしょうか」
エルは頷き、
「それと、姫様の話」
そう言って本の1ページを指さした。
そこにはロートそっくりな少女がドレスを着ている姿と、クレズそっくりな少年が写っていた。
「よし、出来た」
「お疲れ様」
義眼がやっと完成した。少し手間取ってしまったな。
体をグイーっと伸ばすとノックがされた。
開けてみるとそこに立っていたのはライだった。
「……どうした?」
「ちょっと手伝って欲しい」
「何をだ?」
「……ルイは気づいてるんだろ、この国が歪んでいること」
ライも気づいてたって言うのか……。
「元に戻すよう、動いてるんだろ」
彼の言葉は続く。
「俺は、この国が好きだ。壊したくない。だから、元に戻す前に、少し手伝って欲しい。この国が、崩壊しないように」
「……まぁ、そうさな。手伝えることなら手伝おう」
シナを見ると彼女も頷いた。
「助かる。じゃあとりあえず、図書館に行こう」
こうして3人て図書館に行くことになった。
旅の仲間が、その場所に集まろうとしている……。
長らくおまたせしてしまって申し訳ないです……。書く時間がとにかくなかった……。




