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少女と呪石とほどほど人外  作者: 宮居/四葩
第4章
68/80

067 準備

担当:宮居

「んじゃ行きますかぁ……」

早起きして宿を出た。そのまま国の外へ出る。


国から出て暫くした先で口笛を吹いた。

昨日の夜のうちに呼んで待機させていた竜ーー名をラルカという、ルイの相棒だーーが顔を出す。

「いい子にしてたか?」

背中を撫でてやりながら、顔の方へ移動する。

頬をスリスリとされ、

『特に問題は起こらなかった』

と返答がされた。

「そうか。ならいいんだ。今日はよろしくな」

『久々に君たちを乗せてあちこちに飛べると思うと嬉しいよ』

「そう言って貰えると助かるわ」

「じゃあまず、橘の樹だな」

「そうね、アルカリアから話も聞きたいし」

『ウルの国の近くなのでは?』

「だろうけど、仕方ないな。会わなければ問題ない」

『国内だと面倒なことになりそうな気はするが……』

「どうなってるかは行ってみないとわからないな」

シナも最近は連絡取ってないみたいだし。

ラルカの背に乗って飛び立つ。


久々にラルカに乗るなぁ……。

風がとても気持ちいい。


暫くすると、見慣れない国らしきものが見えてきた。

位置的にウルが再建している国だろう。

そこから少し離れた位置に橘の樹があった。

国の中には入れなかったようだ。なにか囲いが出来ているようだけど。

頂上に近づいてもらって飛び降りる。

「またあとで呼ぶ。それまで好きにしててくれ」

『じゃあついでにあの国でも見てくる』

そう言うとラルカは人型へと変身した。

銀髪の美しい女性のようだ。

「いってらっしゃい」

あまりいい気分はしないが、止めるつもりはない。

なにかあったら教えてもらおう……。



階段を降りてアルカリアに挨拶する。

翼の音が聞こえたのだろう。彼女は階段下で待っていた。

「いらっしゃい」

「しばらくぶりだな。橘の本たちはどこにある?」

「地下に移したかな。今日は本が必要なの?」

「義眼を作らなきゃいけなくなってな」

「そう。んーとじゃあちょっと待ってて」

そういうとアルカリアは指を1回鳴らしてから部屋を出ていった。

数分後、黄色のドレスを着た小さな人形が顔を出した。

「久しぶりねぇ2人共」

「シュプか」

「久しぶり、シュプリール」

彼女が作る即興劇を聞いたものは皆死んでしまうと言う呪いを持つ、橘の呪人形シュプリール。

「紅茶を持ってきたの。ルナンは寝てるからあたしので申し訳ないけど」

「シュプの紅茶も美味しいから嬉しいよ」

「ルイがそんなこと言うなんて。嬉しいわ」

シュプリールの作る紅茶はフルーツティだ。今日はアップルらしい。

とても甘くて美味しい。


暫くしてアルカリアが本と球体の物を持ってきてくれた。

「美月が使っていたものか」

「そうよ。その残り。良かったら使って」

「ありがとう」

「本はまた何か用があったら返してくれるんで大丈夫よ」

「とても助かる」

「ルイがこんなに他人に協力的なんて珍しいから」

彼女は笑っていう。もうその話は良してくれ……。

「これも持ってっていいわよ」

シュプが紅茶の袋をくれた。

「ありがとう」

どういたしまして、とシュプは微笑んで部屋から出ていった。

「んじゃ次行くか」

ラルカを呼ぶ。

話を聞くに特に面白いことはなかったらしい。

竜の国になるだろう予定の地もまだ小さいものだから、特に何も無いと。

挨拶することもない。すぐに飛び立って貰った。

その後故郷の地に戻り、地下にあった部屋で道具を調達し、呪石に出来そうな石を探すことになった。

といってもそれはすぐに見つかったわけだけど。


宿に帰り、アンジェたちのいる部屋をノックした。


……返事がない。

「居ないみたいだ」

「国の散策でもしてるんじゃない?」

「まぁ問題は無いが」

「そうね。じゃあ作業始めますかぁ……」

「頼りにしてる」

「呪石を作るのはルイの役目だけどね」

小さなアクセサリーについた石を渡される。

これに術式を組むのはオレの仕事。

「任された」

小さくてそこそこ難しいが、失敗する程ではないだろう。

アンジェたちが帰ってきたらわかるだろうし別にすぐ連絡取らなくてもいいか。

それぞれの作業に集中することにする。



暫くしてガダガダっと音が聞こえた。

一旦手を止めて、部屋を出る。

「アンジェ」

「あぁ、ルイ帰ってきたの。早かったわね」

少々イラついている様子なアンジェが部屋の前にいた。

短くてごめんなさいm(*_ _)mところで今日は最推しとシナの誕生日です。

シナ誕生祭の様子を番外編に投稿しているのでそちらも良ければ(´∀`)

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