表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女と呪石とほどほど人外  作者: 宮居/四葩
第3章
42/80

041 複雑な絡み

担当:宮居

「ふむ、これが無くなれば狂ってしまう。そうなるでしょう。ですが、私がこの石を渡せないのには他にも理由がありまして」

そう言うとクーロンは眼鏡を外そうとした、が。

「ご覧の通り外れないのです。私の体の一部になってしまったかのように」

苦笑する。

「ふーん……」

ルイの小さな呟きが聞こえた。

「石に触れても?」

「構いませんよ。ただその呪式は解いて頂きたい」

「見えるというわりにはこれがどういうものかわかってないみたいだな」

鎖を可視化させるルイ。金色の、複雑な絡みをしている鎖。

「呪鎖についてはさっぱりでして」

「中途半端な能力だな」

そう言いながら、ルイは石に鎖を伸ばす。

石に触れた途端、キンっと音が鳴って、鎖が壊れた。

「兄上?今の音は何ですか?」

フヨンが人数分のカップを持って帰ってきた。

「なんでもないですよ、フヨン」

実際、壊れたのはルイの呪鎖だけでクーロンにはなんの被害もなさそうだ。

「ふーん……」

再び、ルイが呟く。

「オレらは先に宿に戻る。可能か?」

「えぇ?あ、はい……案内します」

ルイと共にシナも宿に戻るようだ。

「なにかあったら連絡して」

そう言って屋敷を後にした。


「あの2人は呪いを使えるのですね」

「そうね」

呪いなのか魔法なのか。その違いとかよく分かっていないけど。あたしには2つは変わらないものに思える。

「アンジェさんはこのあとどうします?あとお連れのエルフさんも」

「エル」

エルが短く名を名乗った。

「……そうですね、名前で呼んで差し上げないと流石に失礼でしょうか。では、エルさん」

……エルは警戒を解いていないようだが、エルフと呼ばれるのは嫌なのだろう。どこで誰に聞かれるかもわからない。街中でそんな呼ばれ方されても困るし……流石にそこらへんはわかっていると思うのだけど。

「冷めてしまう前にこちらをどうぞ。フヨンの入れる紅茶は美味しいのです」

「そう……ね、頂くわ」

カップを手に取り、ひと口。

「……確かに、美味しいわ」

だけど、ミルクティー好きのあたしは、ルイの入れたアッサム茶葉のミルクティーの方が好きな味かも。

「それも、飲んでみたいですね」

「人の心を読んで、それに答えるのやめてくれない?」

「これはこれは、失礼致しました」


「兄上、戻りました」

フヨンが帰ってくる。やけに早いわね。

「早かったですね」

「ゴンドラに乗せてくれるだけでいい、と言われまして、そちらに案内して帰ってきました」

「面倒なことを、起こさなければ良いのですが……知り合いがなんとかしてくれるでしょう……彼に連絡を取りますか……」

クーロンの呟きは、アンジェには聞こえていなかった。

ルイとシナは何を考えているのだろう……

「アンジェ様、お時間あればお話しませんか?ここでもいいですし、宿にお戻りになるなら、私も一緒に」

「んーそうね……」

「そうですね。私もやることがありますし。フヨンがいれば安心ですから、是非。隣の部屋を使ってもいいですよ?」

エルが袖を引っ張る。

"帰りたい"

「一旦、宿に帰りたいわ」

「では、私もご一緒して」

「そうですか。ではまた機会があればお会いしましょう」

別れの挨拶をし、ゴンドラに乗る。

あの人の相手、疲れるわね……

何故か神経がすり減る感じがする。エルもそうかもしれない。



宿に帰ってきた。

部屋に入る。フヨンも一緒だ。

エルはフードを被ったまま、椅子に座った。

あたしはベットにダイブする。

「お二人ともお疲れのようですね…」

「そうね……割と。でもなにか話すことがあるのでしょう?」

「あぁ、いえ、今でなくてもいいのです、お疲れでしたら明日またお伺いします。こちらの域を案内しながらでもいいですし」

「いや、すぐ終わるなら今聞くわ」

「そうですか……?その、聞きたいことがありまして」

フヨンも椅子に座った。姿勢はとてもいい。

「宝石とはどういったものなのかなと……私も探すお手伝いが出来たら、と思ったのです」

あぁそうか。フヨンは目的を聞いたのか。

「説明が難しい石なの。だから大丈夫。あたし達だけで探すわ」

「そうなのですか……」

フヨンは少し、残念がる。

「ですが、私に出来ることがあったらなんなりと申してくださいね」

「えぇ、ありがとう」

「では、お疲れのようですし、私はこれにて本日は失礼致します。明日はどうされますか?」

「そうね……朝食をとったら、この辺を歩こうかしら」

「では、その位の時間にまた伺いますね」

お辞儀をして、フヨンは部屋から出ていった。

疲れたわ……

「エル、先にシャワー貰っていい?」

エルが頷いたのを見て、あたしは準備をする。






「あー……めんどくさいやつが相手だなぁ」

「そうね、呪いは複雑なようだし」

「とりあえず王様んとこでも行くか……シナは?」

「付いてく。やることも無いし」

転移の法術を組む。

「とりあえず、外師のところか」

シナがそれに頷き、ルイとシナの姿は、ゴンドラから消えた。

サブタイトルは変わる可能性があります。タイトル考えるの苦手マンにはこういう回どうしたらいいのかわからない(初案「紅茶」でした)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ