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  作者: OBOn


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37/37

~番外編おまけ⑬ if世界線 中1 1月1日~

・西田義隆

ダイナミックエロ小僧。


・野村由紀

不思議ちゃん。

二礼二拍手一礼。

「神様と一緒にお餅をもちもち食べたいです。出てきてください」

「…それがお願い…?」

「だめかな」

「いや…」

「西田は何をお願いしたの⁇」

「言わない」

野村に好きを言えますように。

なんて言えない。


お参りをし終わって、神社の参道に並ぶ屋台を巡ることになった。

「あっ‼︎たません‼︎」

野村が指を指した先にはたませんの屋台があった。

「食べたいの?」

「うん‼︎」

「じゃあ、買いに行こうか」

「ありがとう‼︎ずっと屋台で食べてみたかったの。でも、いつも言えなかった。去年までのお正月はお父さんもお母さんもお参りしたらすぐ帰っちゃってたから、それについて行って私も帰るしかなかったの」

「…そっか…じゃあ今日は素敵な日だ」

「そうっ‼︎家族じゃなく、西田と過ごすお正月っ‼︎だから今日は特別な日っ‼︎」

違う。これはそういう意味じゃない。だから、ダメだ。ダメだよ。ダメなのに。

どうせ周りから好かれるためにこんなぼっちの僕のことを気にかけて話してあげる優しい自分に酔っているだけ。いい子アピールして周りから好かれたいだけだろう。

…………いや、違うだろう。そんな奴じゃない。野村はそんな奴じゃない。

全部僕の妄想を押し付けて、決めつけて。バカか僕は!失礼極まりない!

「ねぇ、どう⁇着物姿」

野村は淡い桃色で、ところどころになんの花かはわからないが、白や赤や黄色の花がデザインされた振袖に、黒色で竹が描かれている帯を巻いている。

髪もどうやってその形を維持しているのかわからない程凝っていて、花飾りをつけている。

あぁ…僕に今の気持ちを的確に表すことができる言葉があったなら…。僕にもっと勇気があったなら。

…違うんじゃないか?

なんで僕が「お願い神様。助けてくれ」って感じに願わないといけないんだ。

自分の力でやってやる。

もうなんでもいい。言え!言ってしまえ!

似合ってるって言え!似合ってるって言え!似合ってるって…。

「か…わいぃ…」

は?

僕は何を言って…

「あの…」

止まれ。

「僕は…」

止まってよ。頼むから。

「ずっと野村が」

でも。

「好き」

止まったらダメだって、ずっと僕の心が言っている。

野村は驚いた顔をして、茶運人形のように、走り去ったと思ったら、戻ってきて、やっぱりそれからもう一度戻ってきた道を折り返して走っていってしまった。

僕は野村を追いかけた。

何も無理をすることなんてない。

何も難しいことなんかないのに。

僕らはこんなものに人生を振り回されて。

でもそんな状態が少し心地よかったりして。

ああ、なんだ。難しいことなんて一つもなかった。

野村に追いついた僕が野村の腕を掴んで、

ただ一言。

「好きだ」

と言ってしまえばよかったのか。

次の瞬間僕は野村に抱きしめられた。

「ごめんね、逃げて。ちょっと、嬉しすぎちゃった」

あぁ、こんな簡単なことだったなら、もっと早くに。

でもさ。言い訳かもしれないけどさ。難しかったんだ。少し前の僕には。嘘と思うかもしれないけどさ。怖かったんだよ。

言えて良かった。

世界のドッカのダレカが簡単に言えるような言葉しか出てこない。

それでも、大切な言葉だからどこの誰もがみんな言うんだ。

僕は野村が好きだ。

お読みいただきありがとございます…✨

番外編もこれにておしまいです…✨

『変』シリーズはこれにて完結です…‼︎

本当に本当にここまでお付き合いいただいてありがとうございました…✨

ここまでお読みいただいて本当に感謝しかないです…ありがとうございました✨

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