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第一条 プラチナエンド

「思考力は発想力と構成力に二分できる」

 というチンポウの言葉に、案山子は強く心打たれる。

「発想、構成」

「ああ、前話したように発想は天才型、構成は秀才型の領分だ」

「天才、秀才。チンポウさんが天才で」

「案山子ちゃんは秀才型だろうな。しかし、天才と秀才は両輪だ。単純にどちらが良いか優れているかでは推し量れない」

「鳥山明さんとか尾田栄一郎さんは発想型ですか?」

 という案山子の問いに、

「鳥山明は超発想型、尾田栄一郎は構成も上手い発想型」

「超発想。ドラゴンボールは発想の塊ですよね」

「ああ。ブルーロックやドクターストーンもドラゴンボール型といえる。毎回ワクワクさせるアイデアをぶち込む、超発想型だ。そして逆に超構成型もいる」

「鎌池和馬さんとか川原礫さんですか?」

「かまちーは発想型で構成上手いタイプ、川原も大体同じだな。ただ発想力にリソースを割いているのはかまちーの方だな。川原は構成型とも捉えられるくらい構成が上手い。そして超構成型は理不尽な孫の手だ」

「ああ」

 案山子は納得する。確かに無職転生の中で『冴えたアイデア』と呼べるものはなかった。

「門倉翼さんは?」

「超発想型で、構成を学んでいる段階だな。白味逆菜は超構成型、べいちきは超構成型、双龍は発想が出来ない発想型」

「発想が出来ないというのは?」

「まあアイツが描くと全部似たようなエロコメになるからな。それは門倉翼も近いものがあるが、門倉は普通に賢いからな。双龍とは桁が二つ三つ違う」

 チンポウは指を二本三本振る。この挙動に大した意味はない。

「白味さんとべいちきさんは超構成型ということは、めちゃくちゃ構成力が高いということですか?」

「違う。発想力が弱すぎるんだ。この二人の作品の中で『冴えたアイデア』はあったか?」

「ええと」

 無い。皆無だ。何故ならこの二人は

「馬鹿だからだ。門倉翼とは対極に、『一生面白いアイデアを産み出せない』タイプの人間だ」

「門倉翼さんはぽんぽん無尽蔵に面白いアイデア湧きますよね」

「アイツは娯楽最適合者だからな。世界中探しても門倉翼ほど頭が回る奴はいないよ」

 チンポウは大絶賛するが、その評価は概ね正しい。例えばこの小説だけ見ても、ここまで思考展開できる男など門倉翼くらいだろう。世界一賢い人間は門倉翼なのだ。そこは疑いようがない。

「我々は門倉翼からの恩恵を一身に受ける、めちゃくちゃ恵まれたキャラクターなんだ」

「世界の救世主ですからね、門倉翼さんは」

「ああ」

 チンポウと案山子は幸福に包まれ、軽く昇天しそうになるところをギリギリ踏み止まる。チンポウは案山子の服を脱がし、

「ほら、お前は私の服を脱がせ」

「はい」

 案山子はチンポウの服を脱がせていく。彼女らは天使だったのだ。門倉翼という神の恩恵を一身に受ける、神の遣いなのだ。神々しい光を放ちながら、光に包まれ光と共に消滅していく。これこそがプラチナエンドだ。そしてチンポウの背にはプラチナの翼が生え、案山子の頭には天使の輪が生えてくる。天使の羽だ。背筋がぴーんとなるような心地良さを覚えた二人は、小学校を卒業していくのだった。

天使

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