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九十三話

 別に僕らは正義の味方を気取っている訳じゃない。


 メーニャの人族に対する衝動をコントロールする為に、悪党を求めているだけだ。


 何らの罪も無い一般人をその標的にしないのは、只単純に恨みを買わない様にする為なだけで。


 別に僕としては人族へ何らの特別な感情は持っていない。


 なのでどこぞの誰とも知れぬ人族が勝手に害され様が、死のうが構わない。


 なのでメーニャのストレス解消をそこら辺に幾らでもいる一般人にしても良いのだが。


 ソレは出来ないのだ。メーニャの衝動解消をするたびに人族から恨みを持たれるのは損にしかならないから。


 なので人族の社会の中で消しても誰も損をしない、寧ろ推奨される、喜ばれる事をすればそんな要らぬ恨みを買う事も無いのだ。


 そう言う訳で、今メーニャはその悪党どものアジトの前に居る。


 それは恐らくは街道の整備の為の資材や道具を保管しておく為と思われる建屋だ。


 どうにもかなり古い物であるらしく、今では使われていない模様。だが、大きいそうで。


「では突入します。」


『そうだね。魔道具ごしにでも奴らがどんちゃん騒ぎをしているのがこちらにも伝わって来てるよ。』


「魔王様の御耳汚しをするとは・・・この屑どもめ、殺してくれと自らの口で言わせてやる。」


 どうやらメーニャの琴線に触れたらしい。この騒ぎは。


 見張りは外に二人。建屋内には十二人が居るとの事である。奴らが隠れるには丁度良い広さだったのだろう。


 だが、奴等も自分たちが同じ人族の治安維持の部隊に攻め入られるのでは無く。魔族に殺戮されるとなるとは思わなかっただろう。


(因果応報?自業自得?取り合えずコレだけの数が居ればメーニャもスッキリできるかな?)


 建屋内の様子は突入前にメーニャが魔法で確認を取って僕へと報告してくれている。


 メーニャの実力からすれば簡単に屠ってしまえる人数だろうけども。そこはしっかりと安全最優先と伝えておく。


『程々にね?油断してメーニャが怪我を負うとかするのが一番ダメだよ?冷静になろうか。』


 突入する前に発した僕のこの言葉でメーニャが深呼吸をする。


「・・・ふぅゥゥ~、はぁ~。申し訳御座いません。わたくしとした事が。」


 メーニャの事は信頼してはいるが、やはり不意の事故と言うのは何処ででも起きる事だ。


 そう言った事は冷静であればある程に、ソレを発生させる確率を下げられる。起こさない様に出来る。


 こうして頭に血が上りかけていたメーニャが冷静になった所で、どさりという音が二回、僕の耳に入って来る。


『魔道具を通していても、この音が見張りを倒した音だってのが解るねぇ。一瞬だったね。やっぱりメーニャは凄いなぁ。』


 音声しか届か無いのだが、メーニャが瞬時に見張りを倒した事が分かる。


「お褒めに与り光栄です。取り合えずは殺さずに意識だけを刈り取っておきました。」


 これから起こる惨劇をその目で見なくて良くなったと言う点においては、この見張りたちは運が良いのだろう。


 この後に建屋内では阿鼻叫喚の嵐となった。ソレが音声魔道具を通してその様子が僕の所に伝わった。

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