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六十六話

 最初は十数名が貴族に対して私兵の悪行をどうにかしろと直談判していたらしいが。


 しかしやはりそこはヤル気の無い貴族。その場だけの言葉の対応で実際には何も動かなかったそうだ。


 だからこそに今この様にして反抗組織が生まれた訳で。


「貴族に対して直に害を与えたら反逆罪に問われるだろうからなぁ。幾らそこは貴族が屑でもそればっかりは出来なかっただろうねぇ。だからこそ、私兵の方を潰そうって事なんだろうけどさ。悪さをしている場面に乗り込んで現行犯で一気にやり切らないと後々にどんな仕返しをされるか分からんだろうからなぁ。」


 慎重に、かつ、誘導し、そして罠に嵌めて悪党どもを殲滅。


 言ってしまえばそんな真似、成功する確率皆無だろう。


 どんなに緻密な作戦を立てて、事前準備をどれだけの長い年月かけても、成功するとは思えない難易度である。


 これまでにどの様にして反抗組織がこの私兵集団の悪業を止めて来たのかは知らない。


 いや、止めるなどと言った事が一度でもこれまでにされて来た事などあったのだろうか?そこが疑問だ。


 反抗組織なんて物が結成されてどれだけの歴史があるのかも知らないし、そこに興味も無いけれど。


「逆に罠を張られてこうして組織の隠れ家がバレてるんだからなぁ。素人の集まりなんだろうねぇ。まあ、私兵どもの方も素人に毛が生えた程度なんだろうけど。」


 ソレでもその差でこうして致命的な失敗を反抗組織はしてしまっているのだからもうどうしようもない。


 尾行されてアッサリと隠れ家がバレる何て想定をして来なかったのだろうか?


「そこにメーニャが割り込むんだけども、大丈夫かな?さて、それはさておき、その暴れっぷりを楽しませてもらおッと。」


 映し出されている映像に僕は気を向けた。それは臨場感あふれるモノだ。


 メーニャには直に魔道具を持って動いて貰っているのだ。


 要するに、メーニャの視点でこの抗争騒動を僕は見る事が出来ると。


 前の町ではあっちこっちに設置した魔道具からの映像で一歩引いた視点で全体を見ていたと言った感じだったが。今回はその逆である。


「うわぁ・・・もう隠れ家、囲まれてるね。何人残ってるかでぶつかり合いの激しさが変わりそう。」


 打って出るか、籠城戦か。反抗組織の方の隠れ家内に残っている人員の数次第でどちらがよりメーニャから痛い目を見させられるかの割合が変わる事となる。


「この分であれば私兵集団の方が御愁傷様って感じになりそう。」


 メーニャは現場には到着したけれども、姿は隠したままでまだ突っ込んで行ってはいない。


 二つの勢力がぶつかり合って程良い時間が経過して混沌とし始めてから横槍を入れる事としているから。


 その視点から見ても軽く五十名以上が一軒の家を包囲しているのだ。


 これでは反抗組織の人数がどれだけこの隠れ家に潜んでいたとしても身動きが取り難いだろう。


 外へと打って出るにしてもドアから少人数ずつでしか出て行く事ができ無いから、外に出た瞬間に数人で囲まれてボコボコにされて終わるか、弓矢でハリネズミにされて無駄に殺されるだけだ。


 この場合は他からの援護が無いとマトモに外にすら出られない。


 しかしここで視点を変えてみれば、私兵の方もむやみに家内部へと突撃は出来ない。


 狭い室内に大人数を詰め込んでも身動きが取り辛く、その隙に反撃されて無駄に人員を減らされる事に繋がりかねない。数の有利を余り生かせなくなってしまうのだ。


 でもそこは逆に少人数を随時突撃させて時間を掛けてジワジワを追い詰めると言った事もできるはずだけれども。


「だけど、この状況を簡単に動かせる方法はあるんだよねぇ。」


 ソレはかなり危険な行為なのだが、私兵たちがソレを気にするとは思えなかった。


 そしてその僕の嫌な予感は当たって奴らは行動し始めた。


「・・・家に火を付けやがったよやっぱり。」

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