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五十話

 メーニャが作ってくれた簡易的な魔道具が町には幾つも設置してあった。


「メーニャは器用だよね。こんな物を作れちゃうなんて。」


「この森に生息する魔物から得られる魔石を使えば後は簡単な材料と魔石への付与で事が済みますので。」


「いやいや、ソレでも凄いよ。ミーチェが襲われていた時のあの巨大昆虫から取った石なんでしょ?ソレをこんなに多く集めるとか苦労を掛けちゃったね。」


「あの程度の物ならばこの程度の数を揃えるに何らの労力も必要はありません。」


「ありがとうねぇ、ありがとうねぇ、さて、それじゃあどうなるか。」


 町に設置したその魔道具はメーニャ作である。僕にはどの様に作ったのかサッパリだった。


 目の前で作って貰いながらに説明を受けたのだが、色々と何だか難しい専門用語等をメーニャに説明されてもチンプンカンプン。


 これはセンスが完全に必要なジャンルだな、僕はそう思った。


 そう思っただけの事はあり、その魔道具の効果が凄い。町の状況が今どの様になっているかが目の前に映し出されているのだから。しかもリアルタイム。


 僕らが隠れているあの地下室の壁には町の様子が何画面にも分かれて映し出されている。


「お?直ぐ動いたねケルカム商会は。ミーチェは今どうしてるかな?まあそこは後で良いか。このままブレッツ商会に殴り込みかな?・・・お?違う?あれ?二手に分かれた?」


 そこにどの様な策が在るのかまでは僕には読め無かった。


 けれどもケルカムは以前からブレッツ商会への報復方法を考えていたはずだからコレにも意味があるのだろうと思って見護る。


 そうすると片方の一団はブレッツ商会の方へ。


 もう一方はどうにも衛兵詰め所の方にと向かっているのが映像で分かってくる。


「メーニャ、コレは何だと思う?」


「少しでも時間稼ぎの為、衛兵たち、守備兵たちをブレッツ商会の店舗に行かせない為だと思われます。」


「・・・あー、なるほどね。役人に色々と邪魔されない様にする為にか。うん、ガチじゃん。」


 ケルカムは暴走などした訳では無く、最初っからそのつもりだったんだろう。


 もう遠慮はしないで済む。メーニャから貰ったブレッツ商会と役人の不正の証拠が懐に有るのだから。


 先ずは徹底的に、そして物理的にブレッツ商会を完膚なきまでに潰す。


 そこからこの町の腐った役人どもを片っ端から掃除する。


 これはケルカムに取って曲げられ無かった部分なのだろう。


 不正の証拠と言う最終切り札が得られたのだからソレをしっかりと実行する気と言う訳だ。


 そうしてその後、一方的なケルカム商会のカチコミ。


『報復!天誅!正義は我らに有り!』


 ケルカムがブレッツ商会の店の前で堂々とそんな事を宣言してから始まったその蹂躙は先ず店舗の破壊から始まった。


『うおおおおお!ぶっ壊せぇ!お嬢の仇じゃあぁあああ!』

『テメエらはお終いだぁ!今日限りでこの世とオサラバじゃい!』

『これまでにテメエが重ねた罪を数えながら震えて待ってろ!この屑野郎!』

『逃げられると思うなよ!このクソ共がぁ!』

『この恨み晴らさずには死ねるかぁ!このボケェ!』

『この屈辱ぅぅゥゥゥ!ウン百倍にして返してやらぁぁぁ!釣りは要らんぞぉぉぉ!有難く受け取れやあぁ!』


 僕はこの破壊行動をしている者たちの気勢にドン引き。


「ねえ?これ、どうして?」


「はい、不正の証拠をなどから精査して、ブレッツ商会に不当に扱き使われていた、店を潰されて借金を無理やり付けられて働かされていた職人たちを集めたのだと思われます。」


「ああ、引き抜いた、或いは引き入れたのか。それで長年の恨みを爆発させた的な?・・・こわぁ・・・」


 幾らでもあくどい商売をして来ていたんだろうブレッツ商会は。それがここで因果応報をと言う訳だ。


 さて、しかしこのカチコミはこんな事だけで収まる訳なんて無い。


 ケルカムが店舗を破壊するだけで終わるはずも無かった。

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