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二十四話

「え?消えた?・・・うお!?びっくりしたぁ。そうか、こう言う感じなのね。」


「魔王様がいきなり消えてしまいましたので驚いて追いかけましたが、なるほど、どうやらコレは・・・」


 メーニャがこの仕掛けの謎が理解できたらしい。だけども僕にはサッパリだったので首を傾げてしまった。


 メーニャが消えたと思ったら何も無い空間からニューッと出て来たのだ。


 そこに僕は驚いてしまって頭が直ぐに回らない。そこで。


「メーニャ、説明お願い。」


 素直に説明要求をするとサッサッとメーニャが簡単に教えてくれる。


「無限回廊になっている様ですね。この結界を通るとどうやらこのダンジョンの中の何処かに飛ばされるようです。」


「んん?じゃあそれってこのダンジョンは広い様に見えて、狭いって事?」


 この広大で何処まで行っても草しか無い光景はどうやら視覚や脳を騙す為の偽装工作である様で。


 本来の広さはどうにもそこまでじゃ無い様子。とは言っても相当な面積であるのは間違いは無いだろう。


 メーニャの索敵の魔法でボス(仮)を見つけた時の距離は相当なモノだったから。


「目印を此処に建てましょう。大きな大きな円柱にするのが宜しいかと。」


 メーニャがこのダンジョンの突破口を見つけた様だ。


 土の魔法でここに目印を作っておけば次にまた結界を通った時にコレで分かり易くなる。


 何度かコレを繰り返して目印を並べて行けばこのダンジョンの実際の広さが判明するだろう。


「じゃあ超が付く程に巨大なモノにすれば遠くに行っても一発で目に入るだろうし、いっちょ限界ってモノを確認する為にもやってみようか。」


 僕の魔法の、その限界を計るのに丁度良いだろう。攻撃の威力と言った点も無いので安全に実験が可能だと思われた。


 まだ自分がどれ程の事が出来るかサッパリ自覚も出来ていないし、コントロールもイマイチだ。


 ならばここでと思ってメーニャの案を採用する。


 そして僕はジワジワと足元に魔力を送り続ける。


 このダンジョンがどう言った構造をしているのかは知らないが、円柱を立てるのだから、この今、僕の足元の地面を隆起させる訳で。


 因みに人面牛を処理した時の上り坂は事後で解除して元に戻してある。


 あれを残していればもしかしたらソレが目印になってもっと早くにこの「結界」とやらに気付けていたかもしれない。


 とは言え、もう過ぎてしまった事はしょうがないので今からやる事に僕は集中する。


「メーニャは僕の後ろに来ていてくれる?目の前に円柱を起ち上げるからさ。・・・うーん?どれ位に太くして、高くすれば良いかなぁ。・・・うん、出来るだけ限界を引き出す心算でやるべきなんだから、遠慮はしない方が良いか。どうだろメーニャ?」


「魔王様は無尽と言える程の魔力をお持ちであらせられますので、魔力を込め続け様と思えば幾らでも注ぎ込めると思われます。」


「何ソレコワイ・・・え、じゃあ程々にした方が良い?もしかして?」


「いえ、目印にならねば意味が無いので魔王様の御好きな様に為されるのが宜しいかと。」


「基準を計ろうにも、どれ位が普通なのかってのも僕には分かっちゃいなかったねぇ。しょうがないか。なら様子見しながらやってみるしか無いね。」


 こうして僕はなるべくゆっくりと魔法を発動し続けた。


 し続けている間、音も無く足元から柱が伸びて行く。


 最初は細かったけれども、次第にそれは太くなっていき。


 ソレと比例しながら高さもドンドンと上がっていく。


 メーニャが言った通り、どうにも僕のこの「魔王の体」からは魔力が減った様な感じがしなかった。


(慎重に見極め・・・られるのかなコレ?)


 実感が伴わない事で僕の頭の中に疑問が浮かんで来てしまった。

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