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二十三話

 僕は空を飛んでいる。とは言え、ここはダンジョンの中。本当にソレを「空」と呼んで良いのかも微妙だ。


 ここはどうにも神が創り出した別次元と言う事らしいので、只単に飛行していると言った方が良いのか、どうなのか。


 下らなくて考える価値も無い様な事をボンヤリと思いながら僕はメーニャと並行して飛び続けているけれども。


「景色が、何も、変わら無い。メーニャ、コレは、流石に変だ。」


「はい、どうにもわたくしの索敵範囲にも妙な反応を感じた所です。」


「一度降りてちょっと様子を見よう。この違和感を言葉にして纏めておきたい。」


 こうして僕らは地上に降りたのだけれども。


 やはり見た渡す限りどの方向を見ても草原でしかない。他に何も無いのだ、本当に。


「さて、ボス(仮)が逃げた方向は、合ってるはずだ。ソレに向けて僕らもずっと飛び続けていたけれども。」


「はい、何らの変化も感じられない光景と、一向にボスに追い付けない状況は可笑しいとわたくしも思いました。」


「そこで、メーニャの感じた妙な反応だね。何がおかしいと感じたのかは言葉にできそう?」


「ある一定の距離を飛行すると・・・ホンの僅かな抵抗を感じました。それこそ、意識を集中していないと分からなかった様な、それ程に微かなモノです。」


「それじゃあソレを追及して行こうか。今度は空を飛ばずに地上から行ってみるべきだね。コレが解明できないと、多分ボスには辿り着けないと思う。」


 こうして僕らは方針を決めて今度は軽く走ってそのメーニャが感じた違和感を感じる場所を探す事に。


 とは言え、ソレは直ぐにも見つかった。ただ真っすぐに走っていただけで。


「魔王様、今のわたくしの目の前すぐが、その境界線の様です。」


 メーニャがそう言うので僕はそっとそこに手を伸ばしてみる。意識は指先と、そして手に集中して。


「・・・うわ、何だか薄っすら違和感ある。物凄く、薄い膜?触れた直後に溶けて消えて無くなっている様な、そもそも元からそんなモノなんて無かったかの様な。そんな感じにさせるね、変な感じだ。コレが問題のソレって事かなぁ。」


 ここまできて僕にもようやっと感じられたソレ。


 僕は手をその境界に出し入れしてその感触を良く覚えておく事にした。何事も勉強だ。


 次にこれと似た様な事があった場合は僕にも違和感を感知できる様にと。いわゆる魔力感知の鍛錬みたいなものだ。絶対にこの奇妙な現象はソレ関連だろうと見込んでの事である。


 さて、この奇妙な膜がどの様に作用しているのかを理解できないと、僕らはこのままこのダンジョンにずっと閉じ込められ続ける事になるだろう。追い付けないのは恐らくはコレが原因だろうから。


 逃げたボス(仮)を何らの解決も策も無しに追いかけ続けて運良く見つけて倒せれば万歳、と言った運任せな状況だ。


 ここのダンジョンに長居をする気は無いのだ。直ぐにでも出て行きたい。解明は急務と言える。


 その為には絶対にこの妙な謎を解決せねばならない。


「さて、危険を承知で破壊を試みる、って言うのもアリだと思うけど、どう?メーニャ?」


「ソレは恐らくは効果が無いかと思われます。どうやらこの境界、もしくは、結界でしょうか?魔法とは別の力であると感じます。恐らくは神の仕掛けた物であると思われます。そうなると、幾ら魔王様の魔法であろうとも破壊する事は不可能かと。」


 どうやらメーニャの見立てではこの妙な膜みたいなものは神の用意した物だろうとの事で。ソレに僕は「まあ、有り得るか」と納得した。


「でも、そうなると魔王の僕にも、メーニャの魔族にも別段被害と言った効果は出なかった訳だし?罠って事は無いとして、何かしらの仕掛けって考えるべき?」


 数歩歩いて膜を通り過ぎて振り向いてみれば、そこにメーニャは見え無かった。

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