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わたしの仕事は人さらい  作者: おどるニコル
8 理想の仕事、仕事の現実
97/141

8-14 みんないるから


一瞬、回答を躊躇した。

わざと外してしまおうかとも考えた。

これがラスト問題だから、当てたら終わってしまう。

まだまだこの幸せな時間を続けたかった。


・・・でもユッカを間違える事はしたくなかった。わたしの誇りに賭けて・・・

アザミ「ユッカ!」

ユッカ「全問正解~!おめでと~!」


ルクリア「いやこいつならわかるだろ、足音でどんな奴でも察知するんだからよ」

アザミ「いえ、みんななら、声でも、手でも、温度でも、すぐわかります。みんな、わたしにとって大事な人だから・・・」

ユッカ「ようやくわかったようですな~」

アザミ「え?」

ユッカ「アザミちゃんが無謀な事して、もし何かあったらその大事な人たちが泣いちゃうってこと」

フキ「アザミ~」

アザミ「あ・・・」


ウェルウィッチア「大変そうな事があったら遠慮なく相談していいんだよ」

ナンテン「今回はしょうがなかったけどね~」

ルクリア「一人で突っ込んでんじゃねぇよ、ったくよ~」

アザミ「ごめんなさい、心配させてしまって・・・」


ルクリア「そんな面白れぇ試合があんなら私を誘えってことだよ!」

ナンテン「そうそう!みんなでいって全員ぶっ飛ばせば済む話だもんね!」

ウェルウィッチア「なんならビルごと吹っ飛ばしちゃってもいいのよ」

ユッカ「ほらね、こんな頼りがいのある人たちがいっぱいいるんだよ!問題もあるけどね!」

アザミ「うん、すごくわかった、」

ユッカ「わかったならよし!」


今日何度目のハグだろう、でも今はもっともっと欲しい。

アザミ「いつもありがとう、ユッカ」

ユッカ「うん!あたしもありがとう!」


・・・


???「楽しそうだな」

ルクリア「んだテメェ?」

ナンテン「お楽しみ中なの~邪魔しないで~ヒック・・・」

ユッカ「また寝ちゃった~」


ウェルウィッチア「すいません、うるさかったですか」

アザミ「あれ、モルセラさん?」

ユッカ「この人、アザミちゃんのお知り合い?」

アザミ「今日決闘した相手の人です」

ルクリア「マジか!何しに来やがった!負けた腹癒せにでも来たのか?私が相手になってやっぞ!」

アザミ「ルクリアさん、違うと思います」


ルクリアさんは瞬時に戦闘態勢をとり、敵を迎え撃つ瞳と構えのスタンスになってくれた。

ユッカとウェルさんは庇う様にわたしとフキちゃんを身の後ろに隠してくれる。

そんなわたしたちを横目に歩き去り、大きな音を立てながらカウンター席に腰を下ろした。


モルセラ「女将さん、この店で一番高い食い物くれ!」

ペンタス「おや、羽振りがいいんだね!ちょっと待ってくれよ!」

ルクリア「何の真似だ?」

モルセラ「うるせ~な、メシ食いに来ただけだよ」

ルクリア「ほんとかぁ?」


モルセラ「お前からもらった依頼料多すぎたからな、返すっつても受け取らねぇだろ?だったらお前の働いてる店で使ってやろうと思ってな」

アザミ「わたしがここで働いてるって知ってたんですか?」

モルセラ「受付のあんちゃんから聞いた」

アザミ「ああ、マスターさんですか」


モルセラ「あの姉ちゃんはちゃんと帰れたか?」

アザミ「はい、ちゃんと送りました。心配していただいてありがとうございます」

ユッカ「な~んだ!アザミちゃんの友達か~」

アザミ「う、うん」

ユッカ「あたしユッカ!よろしくね、モルちゃん!」

モルセラ「モルちゃん!?」

ルクリア「気にすんな、敵じゃねぇなら好きにしろ」

モルセラ「そうさせてもらうぞ」


ナンテン「んあっ?おともだちぃ?」

ユッカ「あ、ナンテンさん起きた」

ナンテン「おまえっ!アザミひゃんのお友達か!」

モルセラ「んっ?」

ナンテン「よし!わらひが奢ってやる!一緒に飲むぞ!吐くまで飲むろ~!」


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