1-7 ティータイム(仕事中にサボる罪悪感とお得感)
ルクリア「そういえばおまえ、そんなに痩せてねーし顔色も悪くねぇよな?」
アザミ「そ、そうですか?」
ルクリア「いや、召使いだったら飯とかもろくに食わせてもらってなかったのかと思ってよ、」
アザミ「はい、食事は残り物だけ与えられてました・・・」
ルクリア「だよな、」
アザミ「でも自分で食事の準備してるので、調理しながら味見がてらにいっぱい食べてたので、いつも出来立ての一番美味しいところ頂いてました。残り物が来る頃にはお腹いっぱいで・・・」
ルクリア「はははっ!やるなっ!」
アザミ「あの人たち料理も掃除も全然したことないから、落とした食材とか出しても全然気づかないんです、」
ルクリア「食事準備してくれる人に逆らうなんてバカな奴らだよな!」
アザミ「掃除洗濯も数日に1回でも気づかないし、お風呂も準備しながら一番先に入ったり、平日の日中は誰もいないのでラジオ聞きながら大の字で寝てました、」
ルクリア「バレたら大目玉だな」
アザミ「どうせ一日一回は必ず罵倒してくるので、あらかじめ目のつくところにゴミを残したりして怒るポイントを与えておくんです」
ルクリア「なるほどな、予想通りに怒ったら、おまえの勝ちだな!」
アザミ「コツがわかれば、三人とも凄く扱いやすいんです、」
ルクリア「・・・おまえ、見かけによらず生命力強いな、」
アザミ「す、すいません、」
ルクリア「いや、それでいい!100点の生き方だと思うぜ!」
アザミ「そ、そうですか?」
ルクリア「仕事なんてのは多少手を抜かねぇと長続きはしねぇんだ、」
アザミ「自分の仕事はちゃんとやれって、怒られるかと思いました、」
ルクリア「もしお前に指示する人が、ちゃんと気遣ってくれて休みもくれるご飯もくれる、優しい言葉もくれるような上司だったらどうだ?同じことしたか?」
アザミ「いえ、留守の間でもきちっと仕事しようって思います、」
ルクリア「だろ、人なんてそういうもんだ」
アザミ「そういう・・・」
ルクリア「優しくされたら優しくしてあげたい、嫌な事されたら仕返ししたい、人として当然の感情だ、」
アザミ「そ、そうですか?」
ルクリア「優しくしても仇で返すような奴には誰もついてこねぇだろ、」
アザミ「はい、」
ルクリア「逆に嫌な事されても心から笑顔で従うようなやつがいたら、そんな人間の方が気持ちわりぃだろ!」
アザミ「そうですね、」
ルクリア「だからおまえは何も間違ってねぇぞ!自分の生き方に自信持て!」
アザミ「あ、ありがとうございます、」
ルクリア「似てるな!うちら!」
アザミ「は、はい、」