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 季節は冬になり、約束していた合宿の日が近づいてくる。行く場所の予報は雪で、降雪量はかなり多いみたいだ。俺らが住んでいる地域でも寒いけど、どれだけ寒い場所なんだろうか。

 準備をして、カバンに荷物を詰め込む。全て詰め終えた事を確認して、椅子に座る。なんだかんだ、皆が家に集まっていない日は珍しい気がする。

 「また年が明けそうだよね」

 「ええ、ここに来て二年が経過しようとしてますよ!」

 「本当に…いろいろあったよ」

 「ぼちぼち卒業ですよ?」

 「うわぁ…本当にそうだ。」

 来年から三年生になる。こんなに早く来るなんて思わなかったな…。もっといろいろな事をしたかった…とは思わない。実際、これでもいっぱいやれたほうだと思う。ぼっちを脱出できたから。

 これからどうしようかな…。三年になるって事は、今後の事を考えないといけないし。大学進学?就職?なんだろう。

 「私と一緒に天界で過ごすんですよね?」

 永久就職先が見つかりました。ただ…今すぐに行くってのも考えられないんだよね…。友達がいっぱい出来て、今が楽しいんだ。

 「返事は…後ででもいいんですよ?」

 「あ、答えちゃったか?」

 「大丈夫ですけど…卒業までには行きましょうね?」

 なるほどね。とりあえず…寝ます。明日早いでしょう?スキーに行って帰ってきたらまた考えよう。

 翌朝、荷物をまとめて二人で出かける。皆で新幹線に乗り込んで、座席に座る。荷物を下ろして一息ついた。

 「僕新幹線って初めてです!」

 「そうなの?新幹線って結構乗る事多い気がしたけど…?」

 「あんまり乗らなくないですか?」

 「親戚がどこに居るかとか関係してるんじゃね?」

 「そっか、そういうものか」

 「うちも乗らないかな。」

 新幹線はね、景色が変わるのが面白い!電車よりも早く景色が変わるけど。建物が多くある場所、自然が多い場所、雪が降ってる場所…いろいろある。

 三十分ぐらい走るとトンネルに入る。耳に何かが詰まったような感覚がする。息を飲み込んだりして、空気を抜いていたら…外は雪景色になっていた。

 「おお、すごい!綺麗だね」

 「俺らの住んでる方じゃこんなに降る事はないもんな」

 「ちょっと移動しただけでこんなになるんですね…!」

 駅に着いて、荷物を背負って下車する。ただいまの気温…-3度?!寒いわけだ?!こんなところに住めるんだな…。なんだろう…雪を見てると興奮してくる!!

 駅を出て雪にダイブする。冷たい!!しかも…埋まる!すごいな…ていうか、なんか道が濡れてる…?これ、何か出てるのかな?

 「水で雪を解かすんですよ?」

 「そうなの?!」

 「ええ、結構色々な所でやってますね」

 そうなんだな。感心しながら、送迎バスに乗り込む。ゲレンデまで連れて行ってくれるバスがあるみたいだ。

 数分走ったら、ゲレンデに到着する。雪山にリフトがついていて、建物が何件かある。謎の装置や板が立て掛かっていたり。

 「受付に行きましょうか」

 先を歩く笑夢に皆で着いていく。レンタルショップやチケット売り場、食堂など様々な店が並んでいる。チケット購入とレンタルを済ませて、更衣室で着替える。

 「さあ、行きましょうか!」

 「スノーボードにしたんだけど…痛い?」

 「無理に何かしなければ痛くはないですよ?」

 「そっか。」

 「なんだこれ?!歩きづらいな…」

 「そうだね…うちも転びそう…」

 「先輩方…気合です!」

結君?!意外と熱血タイプなの?!ルトはともかく…智一は器用に何でもできるイメージがあったんだけど、気の所為だったのか。

 「わたくし達だけスキーですのね?」

 「本当だ、スキーの方が良かった?」

 「いえ、別に大丈夫ですわよ?」

 「そうですね、どちらもこなせはするので」

 「流石すぎる。」

 「では、リフトに乗りましょうか。」

 軽く前提を聞いて、リフトで上に上がる。板…重すぎ!!片足に全部が乗っかってくる…。なんかの苦行か?!

 「しょうがないですよ、こればかりは」

 「慣れるものなの?」

 「さぁ…人によって違うんじゃないですかね?」

 「なるほどね…?」

 リフトで上まで上がったら、足を固定して立ち上がる。グラグラして立つことが出来ない。なんだこれは?!とんでもないぞ…?!

 「はい、まずは肇さんからです」

 「うん?」

 笑夢が手を出している。俺は両手で笑夢の手を取る。お、立ち上がれる?!キープする位置が何となくわかるぞ…?!

 「このままずるずる降りて行ってみましょう!」

 「分かった」

 言われた通りにすれば何となく滑れるな!こんな感じなんだな?面白いな…?あれ…?止まらないんだけど?!

 俺はそのまま下の方まで落ちて行った。不幸中の幸いで、意識はある。でもこれ…上がれないよな。

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