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 ダイニングテーブルの周りを整る。椅子が一脚足りなくて、自室から一脚持ってきた。机の上には料理が既に所せましと並んでいる。料理の腕前がプロ級、流石の笑夢様。

 「いつ見ても…本当にすごいな」

 「うちも感動してる!」

 「僕も思います…プロが居ますね!」

 専属シェフみたいな?すごい誇らしい!俺も一緒に褒められているみたいで嬉しいし、本当に感謝だ。俺が歓迎会を開いても…ポテチとかの既製品を並べるだけ。それでも、多分喜んでるとは思うけど。

 「肇さんと私しか食べないので…味に自信はありませんが」

 「いつも通りなら誰が食べても美味しいよ?」

 「そうですか?それなら良いです!」

 「なんでこんなに彼女とのやり取りをしているみたいに見えるんだ?」

 「さ、さぁ?何でだろうね?」

 「私が中性的だからじゃないですか?」

 「そうかもな?」

 智一は首を傾げながら、不思議そうに目の前の料理を見ている。まぁ、彼女だからと言えばそうなんだけど。男性の姿の時まで出ちゃうものなのかな?

 「それじゃあ、結の入部を祝して!」

 「乾杯!!」

 飲み物を注いだグラスを皆で鳴らす。同時に「いただきます」と言う声が聞こえる。そういえば、仮入部みたいなシステムもあったのに、いきなり本入部で大丈夫だったのかな?

 「仮入部でも良かったけど、本入部で良かったの?」

 「はい!良かったです!こんなに歓迎してもらえるなんて思ってもなかったです!」

 「わたくしの時は歓迎会なんてなかったですの」

 「まぁ…そうだね。あの時は色々あったから」

 「そうだよね、うちも気になってたよ」

 だってさ?一人のファンクラブが原因で学校中が巻き込まれるなんて思っても見ない事じゃない?学校側ですら信じてるからね?俺が全裸で歩いてたって。するわけないだろ!あり得ない噂だよ?

 「本当に…なんだったんだろうね?」

 「全裸事件?あれ面白かったよな?」

 「智一?」

 「いやぁ…だってあんな馬鹿な噂信じる奴居ないだろ?」

 「そうなんだけど…なんであんなに大多数が信じたんだろ?」

 「全裸で歩きそうな面だったんじゃないか?」

 「そんなわけない!え…本当に…?」

 生まれてこの方、全裸顔なんて言われた事無い…ていうかそんな言葉存在しないだろ?!全裸で歩いてそうな顔ってなんだよ!!そんなの…犯罪者一直線じゃないか!

 「誰にも信じてもらえないとか…辛すぎるよ」

 「なぁにぃ?はんはいしゃのひんりにふぁった?」

 「口の中の物を無くしてからお願い。」

 「なに?犯罪者の心に寄り添ったの?」

 「いや、そういうわけじゃないけど…。」

 「まぁ、何かがそうさせたんだろうな?」

 「智一みたいに偏見で見る人が多いからじゃない?」

 「おい!遠回しに…俺が気にしている事を…!!」

 智一はすぐに食事に戻る。全く気にしてないのかい。美味しいご飯を前にすると、無言で食べてしまうんだ。カニ現象だ。でも、カニって無言で食べるのかな?実際、どうなんだろう?

 「カニを剝く時は喋りますよね?」

 「あれは食事中に入るのかな?」

 「どうなんでしょうね?ただ、うまい!と言ったら喋ってますよ?」

 「荒さがしじゃない?」

 「それもそうですね」

 「なんの話してるんだ?」

 「皆無言で食べてるからさ?カニと一緒なのかな?って」

 「そんなの気にしてたら禿げるぞ?」

 「考えすぎて禿げるなら…光栄じゃない?」

 「そっか、それもそうだな?」

 適当すぎるだろ…。悪口を言っても乗ってこなそうだし。ルトも結君も何も言わない。美香に至っては結君を見つめているし。歓迎会って…こういうもん?もっと違う気がしたのにな…。

「美味しすぎて無口になってしまったんですよ、一名を除いて。」

「なんですの?わたくしの邪魔をしないでくださる?」

「別に邪魔してないんだけどね?」

「今いいところですわよ」

「怖いって、そんなに見られたら」

食べてる所をまじまじと。食べづらいし、怖いよ。と思ったけど、結君は案外平気そうなんだよね。大物になるのかもしれない。

机の上の料理が瞬く間に消え去り、食器を下げる。いやぁ…無くならないと思ったけど、すごい勢いで消えて行ったな。

「それじゃあ…何する?」

「う~ん…何もないよな?」

「誰か…歓迎会ってしたことない?」

全員首を振る。待ってくれ、歓迎会って何するの?話すって言ったって…改まって何話すんだ?

「いかつくなる秘訣…教えてください!」

「え?それは…いじり?」

「いえ…とんでもないです!僕も…男らしく見せたいんです!」

「こいつ…地でこれだからな」

「やかましい!まぁ…地なんだけど」

「おい?!なんで俺ツッコまれたんだよ?!」

「いや…なんか智一に言われると、ちょっとね?」

「そうか…それはそれとして。多分そのままの方がいいと思うよ?」

「なんでですか?!」

「いや、女の子にもてる方がいいのでは?」

「男にモテないのは良いんじゃね?」

「友達…欲しくて。」

「俺ら…もう友達じゃないか?」

「そうだね」

「良いんですか?!」

すっごい良い笑顔!もう、友達部に入った人は全員友達だから。別に気にしなくていいと思う。智一をこんなにいじれるぐらいだから、適正あるし。

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