表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/61

悩みの種と寂しさと。

 学校からの帰宅途中、急に思い出す。人を本気で好きになるってどういう感情なんだろう。好きって…なんだろう。笑夢は俺に構ってくれるけど、俺はどうなんだろう。う~ん…分からん!!調べてみるか…。

 携帯を取り出して検索する。好きとは、感情が激しく動いた時。画面を見て固まる。だってそうだろう?意味が分からないから。怖い思いをしたとき、それは好き?悲しい思いをしたとき、それは好き?感情って何ですか?

「はぁ…。」

「深いため息ですね?どうしました?」

「ははは、分かってるんでしょ?」

 隣を歩いている笑夢が話しかけてくる。心が読めるのなら、俺の悩みなんて分るだろう。

「そんなに深く考えなくていいですよ?」

「ダメなんだ、真剣に考えないと。」

 初めてにして最後の恋になるかもしれないじゃないか。今ここで考えたって大丈夫なはず。寧ろ…ちゃんと答えが出てないのに付き合うとか…ならなくない?

「そうですかね?年齢によって変わると思いますよ?」

「年齢…ね。」

「高校生の時から真剣にお付き合いとか…あんまり居ないと思いますよ?」

 なるほど…?先は長いし、告白されたら付き合うとかあるかもしれない。う~ん…ますます分からない。感情が大きく動く…か。どこで動いているんだろ?

「真剣に考えてくれるのは嬉しいですけどね?」

「うん?だってさ、もし恋愛が始まったらこの先ずっと一緒だよね?」

「まぁ…そうなりますかね?私が女神という立場になりますので」

 だよね。だったらはっきり答えを出したいよ。この先、何百、何千…数えきれないぐらい一緒に居る予定だと思うから。

「良いですね!!本当に…かっこいいですよ?」

「はは、ありがとう?」

 甲斐性なしとも言えるかもしれないのに。ポジティブに考えてくれてありがとう。最初に出会ったときには頷いたはずなんだけどなぁ…。今更なんなんだろうな。

「うん、勢いで付き合ったらきっと別れてしまうでしょうね」

「そうなのかな?」

「そこそこ高い確率だと思いますよ?相手を知らないじゃないですか?」

「うん?」

「後で嫌なところだけ見えてくるのは、最初には見えていなかったからです」

 なるほど…。いいところのみを見ているから、後で嫌なところが出てくると耐えられない、と?そういうもの…か。じゃあ、俺は大丈夫か。笑夢に嫌だと思ったところはないし。強いて言えばちょっと怖いかな…ってだけで。

「ちょっと…怖いですか?」

 笑夢は顔を近づけてくる。そういうところが怖いっていうか…。なんていうか。心読まれるのも…怖いし。

「う~ん…そういうものですか。」

「そればかりは…ね?」

「まぁ…いいでしょう。」

 頬を膨らませて不服そうにしているが、何とか納得してくれたようだ。

 そうだ…デートだ!どこに行けばいいかな…。夏休みに海に行く予定だし、なんだろう?どこがいいんだ…う~ん。考える事が山ほどあるぞ?!何故だ…。

「ふふ、いいんですよ?どこでも?」

「良くないよ?二回目ってね、一回しか来ないんだから」

 一回目も二回目も三回目も、一回しかない。記憶に残るようなデートにしないと。それらは全て記念になるんだ。

「面白い事を考えますね!人生だって一回きりしかないですからね」

「うん、だから全力で考えるんだ」

「肇さんは本当に…面白い人ですね」

 笑夢はうっとりした顔をして俺を見つめている。前を見ていないのに、歩いてくる人をよけ続ける。もはや、そこしか気にならなくなってしまった。

「ただいま」

 二人で玄関をくぐる。笑夢は台所に行き、食事の準備を始めた。俺はデートの場所をもう一度検索し始めた。

 前にも調べたけど…定番じゃない方がいいかな?いや、定番でもいいけど…二人で興味があるものがいい。でも、二人で興味があるものってなんだ?ん~…。笑夢が興味があるので唯一知っているのが犬なんだよな。犬が好きって事は…動物が好き?

「動物園とか好きですよ?」

「わぁ…ご丁寧にありがとう!じゃあ、動物園に行こうか」

「はい!行きましょう!」

 笑夢の笑顔が輝いて見えた。綺麗な純粋な笑顔。天使ってのは本当にすごいらしい。どうやってなるんだろう。

「前世で善良な行いをすると、ある日選ばれますよ?」

「そうなの?!そんなぽんっと決まるものなの?」

「ええ、私の場合はそうでした。階級も役割みたいなものですからね」

「へぇ…そうなんだ?」

「そうですよ、一個ずつ段階を踏んで神に近づいていく形ですね」

 机の上にご飯を並べながら笑夢は話している。でも、それなら尚更…飛び級ってありえない話だよね。どういう基準なんだろう。神って言う存在は意外と曖昧なのかな?

「かもしれないですね、そうだ、少しばかり居なくなりますね?」

「な…?!急だね?」

「ちょっと用事がありまして…この後家を離れないといけないんですよ」

「そっか…分かった、行ってらっしゃい」

「はい、行ってきます!」

 ご飯を食べ終えて、天に向かって羽ばたいていく。大丈夫なのかな?あの姿で見られたら、大変な事になるんじゃ。なんて考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ