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友達の作り方…?

 翌朝、学校に笑夢と二人で登校する。近くに同級生とか住んでると、一緒の家から出てくる所を見られるとまずいかも、とか考えたけど。別に男姿の笑夢だし問題ないか、ということで落ち着いた。

「今日はどのように話しかけてもらえますかね?」

「う、なんか緊張してきた…」

「どうしてですか?チャンスじゃないですか?」

「いや…思い出した。あの爆笑を。」

「ああ、ハードル上がっちゃったって思ってます?」

「うん、そうだね」

 ヤンチャだと思われていた人間が初手爆笑をかっさらったのだから、ハードルが高いかもしれない。そもそも、あれ、面白かったか?知らなかったし、やったことなかったのに体が勝手に動いた…あ、笑夢?

「何もしていませんよ?少し、イメージを投影させただけで…」

「してるじゃないか?!」

「大したダメージはないでしょう?」

「うん?まぁ…俺自身が面白くないね、とか言われたら…立ち直れないよ?」

「大丈夫です、私だけ爆笑しますから!」

「サクラじゃないか!」

 そんなやり取りをしていると、教室の前にたどり着いていた。教室を開けて入ると、皆が「おはよう」と声を掛けてくれる。それに答えようとしたとき、クラスメイトの一人がにやにやしながら近づいてきた。

「肇!この前一緒に歩いていた女性誰だよ?」

「うん?この前…?どこで?」

「わんわん王国で親しげに歩いていたじゃん?彼女?」

 あ、あれ見られていたのか…うわぁ、なんて返答すればいいんだ?彼女…って言ったらなんかすごい事になりそうだし、彼女じゃないって言ったら誰?ってなるし…あぁ、もうどうしたらいいんだ?!

「ど、どうした?!聞いちゃいけない事だったか?」

 ええ、どうしてそんなにビビってるんだ?あ、考え事をしていたから顔にしわが寄って怖くなってたとか…?!どうしよ、ごまかせないかな…。またクラスが無音の状態になってしまう。せっかく話しかけてくれたのに…。

「ああ、あの人は肇さんのお姉さんですよ?」

「え、そうなの?」

「はい、それに、顔が怖いのは皆知っているじゃないですか、考えているだけですよ?ね?肇さん?」

「ん?ああ、そうだよ?」

「そ、そっか…なんかごめんな」

「こっちこそ、なんかごめんね?」

 雰囲気をぶち壊してしまった。なんでだろう…何か悲しいような、嫌なような…もやもやした気分がする。苦しいな…。

 教室を出て保健室まで行く。保健室で熱を測ったりしたが、なんともなかった。気分がすぐれないだけなのか?いや…笑夢の言ったあの言葉が予想以上に応えたのか。助けてくれただけだったんだけど…。

 顔が怖い、最大級のコンプレックスに触れられた。僅かな苛立ちとあって数日の奴に何がわかる…という不快な気持ち。俺のためだぞ、という感情と貶めたいんだ、という感情がせめぎあう。

「なんだよ…言わなくてもいいじゃん」

 どうしてわざわざ悪い印象になるような言葉を使ったんだ。うまい事行っていたじゃないか。あぁ…嫌になる。こんな事を考えてしまう自分にも、笑夢にも。顔は個性って言ったじゃないか、それをいじるなんて…ありえない。

 笑夢は本当は…俺の事を好きではないのか?利用するために近づいてきたのか?神になるために。俺に惚れたわけではなく。

「はぁ…」

 もう、分からない。俺には気持ちは読めないし、超能力だって使えない。貶めるために言ったわけじゃない、言葉では分かっているつもりだけど。こんなに、俺って折れやすいのか。言われ慣れてたつもりだったけど。

「だ、大丈夫?早退…しますか?」

「え、そうですね…」

「じゃあ、手続きしますので…待っててくだひゃい?!」

 俺が立ち上がっただけで保健室の先生は驚く。そんなに怖いですか?俺の顔は。別に何もしないですよ?怒ったって、何も出来ないですよ。別に。

 早退して、近所をふらつく。ふと目に入った公園でブランコに座る。なんでこんなに怖がられなきゃいけないのか。怖がられる事も個性で、才能?要らないよ、そんな才能。優しい顔だと胡散臭い?本当は違うんじゃないのか?

「まま、変な人が居る!」

「だめ!やめなさい!」

 俺の事を指さした子供を抱きかかえてそそくさと退散する親子。まず謝ってくれない?子供の無礼を。ああ、今日はついてない。俺の心にとどめを刺すギミックが満載だ…。

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