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戦国時代に転移した話  作者: べりある
10/31

根をはる。ということは。 3

 他の集落との交流に向かった崇久達が帰ってきた。例祭に呼べたものの月次祭(つきなみさい)や寺小屋に呼ぶほどの距離でもないので交易で交流を図るとのこと。その代わりじゃないけど害獣駆除を請け負ってきたり定期的な交易を決めてきたり、偵察もこなしてきたりと廃プレイで育てた能力値に相応しい優秀さを発揮してる。能力値を見る事はもう出来なくなってるけれどね。

「なるほどね、尾山御坊はまだ建立中なのか。」

河北郡方面の話もちゃんと伝わっているようだ。テレビもない時代なのに口コミはすごいね。

 次はこの拠点から見て大倉岳の逆側、大日川流域方面の集落の交流を担当した春夏秋冬四兄弟からの報告だ。交流だけじゃなく白山麓方面の事を聞きこみをしてきたようだ。

 春夏秋冬四兄弟。長男春久、長女夏、二男秋久、二女冬だ。

 俺の叔父にあたる季久の子供で従兄弟。腹違いで同月生まれという設定である。新規作成枠が4人同時に得れたのでこんな設定にしてしまった。当然後悔はしていない。

 設定どおり4人揃うと姦しい。それぞれの報告が終わるやいなや止める間もなく議論が始まってしまう。

 氷雨率いる情報担当の幹部達からの報告をひとまず置いておいて彼らの議論を聞くことにする。

「尾山御坊は最重要調査対象とするべきです。」

「ともあれやはり本覚寺対策は最優先すべきじゃなかろうか。実照の人となりも調べなくては。」

「一向宗の能美郡支配の本丸であろう本覚寺へもですが、白山麓にある山内庄を差配する鈴木出羽守とも交流を図ったほうが良いかと存じます。」

「山内庄は歴史的に白山比咩神社との繋がりが強く庄内の各村の乙名は神主一族が務めていたそうです。こちらにも伺うべきかと。」

「ただ一向支配の現在では、能美郡円満字村にある本光寺が支配しているようです。鈴木出羽守も本光寺門徒かと思われます。本光寺調査はやはり欠かせません。」

「影響力がなくなったとはいえ、林にある超勝寺の調査も急ぐべきです。江沼郡とはいえ林がある粟津は地理的に能美郡との結びつきが強いです。」

「確かに波佐谷や那谷ではなく粟津保一円まで第二次防衛戦を広げるべきかもしれない。」

「であるなら北の防衛線も剣まで広げるべきではないか。」

「手を広げだすときりがないぞ。」

などなど。

 話が提案から単なる口論になるあたりで、崇景が仲裁に入り議論を纏めさせる。

 崇景は俺たち兄弟だけで話をすると熱くなる傾向だけど、春久達や他の者がいるときは冷静で纏め役になるようだ。春久達だってそうだ。崇景には兄弟間にはない敬意を払っている。

 そんな崇景達をみてるとつい考えてしまう。

 こういうところってゲーム時代にはなかった感覚なので新鮮で楽しい。やっぱりAIとは全然違う。設定で作った繋がりなんだけどね、みんな人間になったからなのかそれだけじゃない繋がりがなぜか感じられるんだよね。安心感というか。転移前はあんまりそれを感じられるような環境じゃなかったけど、きっと家族とか仲間ってこういうことなんだろうな、って。

真護寺季久 しんごじすえひさ

主人公崇弘の叔父。猛将タイプで作成。血気盛んで粗野だが弱者に優しく義侠心に厚く人間味がある。三国志の張飛をモデルにした。受肉後は何故か猪突さが消え失せ、歴戦の大親分的な風格が溢れ出している。ちなみに四兄弟は妻との子ではなく妾の子である。妻は結婚後すぐに死別している。



真護寺春久 しんごじはるひさ

叔父季久の子。長男

真護寺夏 しんごじなつ

同じく季久の子。長女

真護寺秋久 しんごじさきひさ

同じく季久の子。二男

真護寺冬 しんごじふゆ

同じく季久の子。二女

全員能吏タイプで作成。能力は全体的に平均よりやや高い程度。『BUSHI』には武将同士の相性によって支援効果を発揮するシステムがあり、常に四人組で使っていたことで4人での相乗効果バフが発現。それによって高い作戦能力や連携陣形効果などを発揮し戦場でも活躍することが可能になった。結果万能型に育つ。個人個人ではまあそこそこ有能かな、という程度でしかないが、初級モードとはいえ、天下分け目の決戦で敵方真田幸村の本陣突撃を波状防衛陣で吸収し完全に本陣を守り切った。称号システムによって真護寺四天王に。ただ四人揃って四天王の一人という扱い。つまり真護寺四天王は何故か7人いる。

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