ドアの向こうの異世界2
「落ち着きましたか?」
「ええ。すいません。ありがとうございます。」
「いえ相当取り乱していましたので、きっと何かあったのでしょう。ですので仕方ないかと。」
騎士さん優しいなあー。そう思いながら恭平は情報を整理しようとした。
「あの、あなたのお名前は?」
「ああ。私の名前はレイ。この国、ホルズフェルド王国の騎士団で働いている。君の名前は?」
「俺の名前は恭平です。」
「キョウへー?女の子なのに変な名ですね?」
そりゃそうだろ。俺は男なんだから。そう思いながら恭平は質問を続ける。
「ここはどこですか?この国はホルヅフェルド王国と聞きましたが。」
「ん?ここはナルブルームの森ですよ。この森は昔から様々な伝承があるくらい古くから存在しています。」
「そうなんですか?」
「ええ。って君そんなことを知らないって一体何者なんですかね?変な見たことのない服装をしているし、この森についても知らないなんて。」
怪しまれている。そう感じながら、恭平はうまい言い訳を探したが、いい答えは見つからない。
「えっと、なんか歩いていたら気がついたらここに居て・・・」
こんな答え絶対おかしい。そう感じながらも恭平はしどろもどろに返答する。
「ふぅん。そうか?まあ君はちょっと僕から見ても怪しいからね、ちょっと僕の詰所まで来てよ。」
そう言ってレイは恭平を詰所まで連れて行こうとする。
「え、いや。あの俺一人でどうにかできるんで。大丈夫です。」
そう言って抵抗してみるが、レイは恭平のその態度に対して、
「女子一人がどうこうできるところじゃないでしょ。さっきも君はあの魔物ブラッドウルフに襲われてたし。」
あれブラッドウルフって言うんだ・・・
そう思った矢先、魔物という言葉に引っかかった。
「魔物ですか?」
「ああ。あれみたいなのがこの辺にはウロウロしてるんだよ。」
なんだよそれ。あんな生物地球上に居なかったし、つまりここ異世界じゃねぇか。しかもあんな奴ら沢山いるの?終末世界かなんかかよ?
「君、一人で行くことは無理だと思うから、僕と一緒に来たほうがいいと思うよ。」
仕方がないし、やはりこのレイという騎士についていくほかないだろう。
「すいません。やっぱりお願いします。」
「うん。僕もそれがいいと思うよ。じゃあ行こうか。」
そういってレイは恭平に近づき、お姫様抱っこをした。
「な、な、何してるんですか!?」
恭平は顔を真っ赤にして質問する。
「ん?だって君裸足だし。このまま歩くと怪我するから。」
そういえば自分はドアに入ったままの格好だから、パジャマだし靴履いてなかった・・・
そうおもって恭平は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「まあ、とりあえず行くよ。」
「はぃ・・・」
恭平は顔を真っ赤にして力なく返答することしかできなかった。
ようやく異世界側の説明できる!もしよかったら評価よろしくお願いします。励みになります。