プロローグ3
キーンコーンカーンコーン
六限が終わり、放課後に入って高校生たちが帰宅を始めた頃。
恭平は零花と一緒に帰宅中であった。勿論、恭平は自転車を押して、零花の歩くスピードに合わせている。
「ふぃ〜今日もなんとか終わったな〜」
「ほんと感謝しなさいよね。あんたあのままフラフラしてたら確実に遅刻だったわよ。」
零花は説教気味に恭平に話す。
「はいはい。ありがとうございます。レイカサマー。」
「最後の零花様だけ棒読みじゃない?ほんとに反省してる?」
「してる、してるよー。零花 summer。」
「・・・あんた、絶対にしてないでしょ?こうなったらあんたを私が5年間やってきた合気道で潰してあげるわ。」
「なあ、それって俺が死ぬパターンもあるよな?」
「ヘタをしたらね?大丈夫よ。そうしたらきれいに証拠を消して、あなたを行方不明で警察に処理させるから!」
「全然大丈夫じゃねぇよ!それ、おれが死んじゃってるから!そして警察は無理だろ!」
「あら?あなたは私の家を知らないの?私のおじさんは警視庁の上層部よ?」
「嘘だろ。どうせお得意のハッタリだ。」
「ええ。そうよ。」
「だよn「おじさんじゃなくておじいちゃんが上層部だわ。」」
「・・・つまりどっちにしろ完全犯罪も可能と?」
「できるわね。やってみる?」
「すいませんでした!」
恭平は顔を若干青くして返答をする。零花から様々なお仕置きを食らってきたので、恭平はこの状態がまずいことを理解していた。
(やべえ、完全にドSモードだ!このままだと何されるかわからねえ。もう俺は閉じ込められたり、裸にされたりするのはごめんだ!)
「まあ、いいわ。次からは私への態度に気をつけなさい。」
恭平の態度を見てかわからないが、零花に許してもらえた恭平はホッと一安心をついた。
「にしても、零花は優しいな。」
「何よ?急に?」
「だって俺のこと待っててくれたんだろ?ありがとな。」
そういって恭平が笑うと零花は顔を真っ赤にして、
「な、なんでそうなるのよ!このバカ!」
と言いながら、真っ赤になりながら恭平の背中をバシバシ叩いて否定した。
そんな零花の姿をみた恭平は心の中で
(やっぱかわいいよな。こいつ)と思いながら、叩かれるごとに増幅する背中の激痛に耐えるのであった。
ここまで読んでくださった皆様はじめまして。ヤマケイです。
人生初の小説家になろうでの執筆をこれから頑張っていく所存ですので、よかったらこれからも見ていただけると幸いです。そろそろ異世界にいきます。