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ロムサ1500歳まだまだ若手  外伝

作者: 仙人掌

いつ頃からか覚えていないけど、ロムサはやる気が薄く面倒くさがりで騎士団でも有名だ。


そのくせひと通りの事はなんでもこなせる。


不条理な男としても有名だった。


「こんな所にいたのか。

フィリ様がお呼びだぞ。」


ロムサは騎士の控室、昼休みに窓際で日差しを浴びながらぼんやり過ごしていた。


「俺昼休みなのに。」


天使族長のフィリに呼ばれたら行くしかない。


執務室にはネシリがいた。


二人に挨拶するとネシリがニャッと笑う。


「絶対ロクでもない命令を受けるのですね。

俺は。」


「あたりだ。」


ネシリが近づくとロムサが後ろに下がる。


「まあ聞け。」


ネシリの話はゼストとその仲間の事だった。


「ご主人様の拾い子のお世話って事ですか?」


「簡単に言えばな。」


「それ俺でなくても。」


「いいや。

お前に決まった。」


「他に騎士はいるでしょ。

なのに何故ですか?」


「若手だから?」


「なんですかその疑問系。

若手若手って俺は1500歳過ぎたんですよ。」


フィリとネシリは小馬鹿にしたようにクスクス。


「俺達はこの世界が出来た頃からだからなぁ。

いくつか数えられんけど?」


ロムサはこいつらに歳を言っても無駄と悟る。


「天使族の中で器用貧乏はお前しかいない。

ご主人様の拾い子とその仲間達を死なせないのと、魔族より強くするのがお前の仕事な。」


「魔族の強さ、俺知らないですけど。」


「そうだな。

悪魔族長のオザガラを倒せるぐらいか。」


「それは人には無理では?」


「物の例えな。

無理なのは承知の上だ。

せめてお前に勝てるぐらいには育てろ。」


「嫌ですぅ。」





そしてダンジョンノアのフィールドに。


「見た目はダクタの方が俺より年上なんだけどな。

あれで300歳かぁ。

そうなるとゼストはお子ちゃまなのは仕方ないよね。

まだ産まれて17歳になったかならないかだもんな。

イルゼで本当の歳は100ぐらいか。

エンロは500。」


人には寿命がある事を忘れ自分と比べていた。


ロムサは収納から椅子とテーブルを出し、のんびりしている。


「俺の1500歳若くないよ。

ネシリ様とか上層部が御高齢って事だ。

でもこんなに時間にゆとりあるのは記憶にないな。

そう思うと悪くない。」


ロムサは意図的にお世話を最小限にして、自分の時間を捻出した。


「俺の生まれる前は天使族は全能の神にお仕えしていたらしい。

悪魔族は闇と混沌の神に。

その神がご主人様に敗れ、圧倒的な神力をもつご主人様にお仕えする事になったとか?」


ロムサは怪我をしたのを見つけたら、回復魔術を球のようにして飛ばす。


ゼスト達が移動する時はフワフワ椅子などを浮かせ自分ごと移動する。


横着者だ。


甘い物はたいてい好き。


紅茶も好きだけどコーヒーも好き。


認識阻害の魔術をかけているから魔物に襲われる心配もない。


「このまま世の中が平穏になるまでダンジョン暮らしも悪くないな。

食糧は数年分あるし。」


ネシリに命じられた時はふざけるなと内心思ったが、来てみるとロムサには極楽な仕事だった。



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