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最強の仲間の参加

ヒビキとリイナの冒険は、順調だったいると思われていた近隣の村にもTRTのメンバーは滞在していなかった。それは、もう他の場所にいなくてもいいということで、何かしらの悪いことが起きているのではないかと、不安がよぎっていた。だが、その心配も間違ってはいなかった大半のTRTメンバーは、政府が廃棄を決めてからいる理由がなくなり離脱していった。TRTは解放戦線と同様に目的がなくなり空中瓦解していた。それでも、自分たちで解放するという目的をもって、まだ倒せていない頬炎の魔王と土の魔王に分かれたのだった。

 そんなことになっているとは、判らないヒビキは、更に二日の歳月を経て魔王がいる大都市に到着した。最後の突撃を行うため、副隊長の吉原をまっていた。そのため、色々なところで、TRTのメンバーがおり、町はNPCよりもTRTメンバーのほうが多く会うような状況になっていた。

 大都市である土の魔王の迷宮は、迷宮ではなかった。空中に浮かんでいる大陸へ階段つなぎで12階の迷宮をクリアしていく必要があった。そのフロアごとに難解なボスがおり、一筋縄での攻略はむずかしかった。ヒビキとリイナは、ここに来るまでにスノォにどんな迷宮でどんなボスがいるか細やかに聞けていた。だが、流石にボスの攻略方までは分からなかった。

 スノォは、ダンジョンの入口へと向かうため大通りを抜けて裏通りに馬車を進めていった。だが、そのどこでもTRTのメンバーで溢れており、なかなかいい抜け道が見つけられなかった。うろうろと町の中を彷徨って、ダンジョンの入口の奥にある少し離れた宿でようやくTRTのメンバーがいなさそうなところを見つけることができた。夕暮れとなり迷宮への入口が見える2階建て酒場をみつけ、中に入った。中は混雑していたが、一角だけ4人席が空いていた。誰もいない関だというのに料理だけが席に置かれており、席を外しているだけなのか、相席することになった。

「さて、どうしよう」

「魔法陣で一気に行きたくても、行けそうにないよね」

「だね、一階はフロアの感じが判らないとね」

「一フロアに一日かかるみたいですよ?」

「そっか、12フロアだっけ、12日かかるのかな。

 リイナのマップでもっと早くはできそうだけど」

 3人が悩んでいると、聞いたことのある男性の声が聞こえてきた。

「かっちゃん、

 俺がはこんでやるよ」

「え……

 今の声は、おっくん!」

「姿はみえないわね」

「ははは、そっか。今現れるよ」

 その声の主は、ヒビキの親友、疾風ハヤテの最終兵器として送り込まれた天才 荻原雄介だった。彼は、認識祖語のスキルを持つ帽子を外すと4人席で誰も座っていないと思われた席に姿を現した。

「これで、みえるかな」

「おっくん!どうしてここへ!」

「当然、親友の手伝いにきたんだよ。

 絶対ここに現れるだろうって、先に攻略しにきといたのさ」

 4人は、ご飯を食べながら情報交換を行い荻原のサポーターからの情報から、現実のリイナの体の取得と仮想空間が8日で終了することを教えられた。ヒビキは、考えた結果神様に出会いリイナの体を発見することをお願いすれば、場所が分かるのではないかと考えた。そして、リイナが願い事を行うことで、融合することができるかもしれないと考えた。だが、現実世界では一日しか猶予が泣く、第四エリアへの移動はおこなえなかった。ここでどうにか神の権限を譲渡してもらい戻らなければならなかった。それには、どうしても一手足りなかった。だが、猶予の少ない彼らは、考えるよりも先にダンジョンへと向かわなければならなかった。

「厳しいな」

「うん、だけど進むしかないよ」

「あぁ、そうだな。

 魔王手前までいってるからな。倒すのか?」

「出来たら、説明で何とかできないかな?」

「難しいんじゃない?」

 全員のお腹が膨れたところで、魔王がいる魔法陣まで行くことになった。どこまでも付いてきそうなスノォを何とか説得し、ここでお別れした。二人は、彼のマントに隠れて見えないようにすると、認識祖語の帽子をかぶった。その姿は、スノォにもみえず意図せず、酒場の前で見送りも終了した。スノォは彼らの無事をいのり見えなくなった姿をいつまでも手を振っていた。

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