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門木のスキル

 門木が目を覚めると砂浜に到着していた。辺りを見回しても、二人の姿がなかった。おいて行かれたのかと落胆したが、直ぐに砂浜の上の方から声が聞こえてきた。門木が声の方に向かうと二人が声をかけてきた。

「おきたんですね、カドキさん。

 もう少し休んでてもよかったのに」

「そうよ、さっき着いたばっかりだしね。

 わたしたちも、体を伸ばしながら少し歩いてたのよ」

「そうなんですね。

 と、ところで二人はこの後どこへ?」

「う~ん、僕たちはこの後魔王の所へ行くんだけど、

 あっちに村がありそうだから、そこに向おうかなと」

「モンキは、どうするの?」

「ぜ、ぜひ!

 連れて行ってください

 何でもしますので」

 門木は、二人の前で座ると頭を下げた。ヒビキとリイナは、門木を立たせると一緒に同行することを許すのだった。

「じゃ、一緒にいきましょう。

 別行動したくなったら、言ってくださいね」

「ええ、そうよ。

 TRTに狙われる危険な旅なんだから、無理しなくていいのよ」

 門木は、二人の手を握ると一緒に行けることに喜んだ。門木は、村に向かう最中、海上での戦闘をほめたたえた。二人は気分を良くしながら、活気がない村へと入って行った。村は、静まり返っており人気がまるでなかった。3人は中央にあるギルドへと向かった。中にはお腹を空かしている少女がぐったりとしていた。みんなが近くに寄って行った時、ギルド嬢のお腹が鳴った。3人は安堵し門木がもっていた食べ物を分け与えると勢いよく食べ始めた。二食分の食事を食べたところでようやく落ち着いたのか、入ってきた三人に話始めた。

「あ、ありが、うぐぅ、ございます。

 で、あな、はぐぅ、たちは?」

「まぁ、気にしないで、ちゃんと食べろ。

 話は、その後でいいぞ、ねぇちゃん」

「あじがとう。でも、いそいでるんでしょう」

「まぁ、そうなんだけどね、待ってるわ」

「そんなわけにいきません」

「じゃ、食べながらでどうぞ。

 ここには、食べ物がないの?」

「そうなんです、

 変な冒険者が、村の男たちと食べモノ全部もって、昨日の朝に出発していったんですぅ」

「そっか。そりゃ、嬢ちゃんたちは大変だったな。

 兄貴に姉御ご、なんか食べ物をげっとできないですかい?」

「もう、あにきはやめてよ、なんかあるかな、りいな?」

「ふふ、わたしは、どう呼ばれてもいいわ」

「目の前に海があるから、魚を取って来れば二人で」

「ですね、姉御のいうとおり、とってくきやす!」

「まぁ、まってよ、リイナもちょっとは手伝ってよ」

「な~に?わたしに手伝ってもらいたいの?」

「あぁ、であれば、直ぐに捕まえそうだよ」

「いいわ」

 ヒビキ達は、外に出て海があるところまで来ると、リイナに眼の前野海を囲むように氷の柱をださせた。密着して出させた氷の柱によって、中にいた魚の動きは遅くなりヒビキと門木でも余裕で捕まえれるようになっていた。だが、半刻も冷たい海に潜っていると二人とも寒さでどうにかなりそうだった。それでも、100個以上の海産物をゲットできると少ない村人であれば、数日は生きて行けそうに思えた。

「これで、どうかな……ブルブル」

「いいわね、二人ともお疲れ様♪」

「ありがとうございます。助かります♪」

 リイナが炎の柱をだして氷の柱を溶かして、同時に二人とも温めた。

「あねさんあざす。

 つぎは、あっしの番ですね、見ててください」

 門木は、自分のスキル物品交換のスキルを発動すると高そうな魚は、肉や野菜などに交換され色とりどりの食材へと変わって行った。

「へぇ、モンキやるじゃない」

「うぅありがとうございます。

 他の町からの物資が来るまでこれで生きていけます」

 ギルド嬢が泣きながら、門木は喜ばれると心底このスキルを選んでよかったと思った。また、ヒビキとリイナからも褒められてこの二人に付いて行って間違いはなかったとも思っていた。落ち着いたギルド嬢にTRTメンバーが向かった先を聞いたが、彼らが目指す目標を聞くと少人数でしかいけない裏道を伝え、その道中にいる鳥人族への書状とお土産を貰った。

「いいんですか、こんな高そうなもの、いただいて?」

「いいんです。今のままだったら、みんな死んじゃうとこだったし、それを渡せば絶対話をきいてくれます!」

 ギルド嬢は、三人は別れをいうと空腹で倒れている村人に食べ物を分け与えに向かった。3人も手伝うといったのだが、これ以上のご迷惑はかけれないと断割られたのだった。少しだけ心苦しい感じだったが、旅の先を急ぐ三人は後ろ髪をひかれながら、山奥へと足を進めるのだった。

ネタバレ山盛りのあとも、前作に興味があるひとは、こちらをどうぞ。

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