プロローグ
正直俺の人生なんてものは既存のレールをなぞるだけ……と、そう思っていた。
俺には才能がある、誰にも負けない……とも思っていた
激しい轟音がした。
俺はその轟音がどこから発生しているのかが解らなかった。
目の前の視界が闇で埋め尽くされ、そして何とも言い難い浮遊感に襲われた。
その後に俺は轟音の発生源を特定した。
――俺だった
しかし発生源を特定することには成功したものの、自分の置かれている状況が理解できずにいた。
その直後、鼻から大量の液体がいくつもの線を描き漏れ出していく。
すると目の前の男が小さく、吐き捨てるように
「失格だな」
そう呟いた。その言葉に込められた感情と現在の状況を照らし合わせようやく何が起こったのかを理解することができた。
殴られた。この目の前の男――俺の親父に。
「お前はサバイバルな状況で生き抜く事ができん。弱者はこの粉川家に必要ない。」
その言葉に俺は純粋に憤慨した、喉の奥が焼ける程に。
自分の努力も何もかも無かったことにされた
親父――否、この前の男は俺の何を知っているのか、本当の俺を全て知っているというのか。
俺は自分の心に誓った
「見返してやる」
と。




